【高校野球】新宮・新翔の記念すべき1勝に幸運を運ぶ「ヤモリ」記録員あり! 引地主将と臨む最後の夏
スポーツ報知 / 2024年7月15日 23時30分
◆第106回全国高校野球選手権和歌山大会▽2回戦 新宮・新翔10―5向陽(15日・紀三井寺)
今年から連合チームを組む新宮・新翔が、記念すべき夏1勝を記録した。新宮の「矢守」咲月マネジャー(3年)は記録員としてベンチ入りし、戦況を見守った。
「みんな自分の力を出してくれたかな」と笑顔で勝利を振り返った矢守さんは自身も小4から小6まで、3年間の野球経験を持つ。那智勝浦少年野球クラブでプレーし、主将の引地とはチームメートだった。小学校卒業と共に野球からは離れ、「高校でもはじめは野球部にはいるつもりもなかった」という矢守さんに高校入学時、声をかけたのが引地だった。「一緒に勝とう」。入部してから、打撃マシンのボール入れ、ランニングのタイムキーパー、補食には、おにぎりとゆで卵を1人2つずつ用意するなど、他のマネジャーたちと献身的に選手をサポートし続けてきた。
そんな矢守さんに主将も「練習から視野が広くて、選手にもズバッと言えるメンタルを持っている。矢守の存在は僕にとってめちゃくちゃ大きいです」と全幅の信頼を置く。
「やもり」と聞くと、どうしても爬虫(はちゅう)類の「家守」を思い浮かべる。“家を守る”と書き、見かけると幸福を運ぶと言われている縁起のいい生き物だ。次戦の相手は今春21世紀枠でセンバツに出場した田辺。「甲子園、甲子園って言いながら毎日一緒に練習してたんで、他のチームに負けんぐらいみんな一致団結しています」と引地は自信を口にし、矢守さんは「みんなが最後まで全力でやってくれたら自分はそれでうれしいです」と優しいまなざしでナインの活躍を願った。引地の誘いで始まった、幼なじみ2人の高校野球最終章。連合の「やもり」と主将の活躍で、次もチームに幸福をもたらす。
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