Ｊ１札幌、新加入の白井陽斗が初練習「持ち味のスピードを生かしたい」 今季Ｊ３琉球で１０ゴール

J３琉球から加入し、練習に合流した札幌・白井

　サッカーＪ１の北海道コンサドーレ札幌は１６日、Ｊ３琉球からＭＦ白井陽斗（２４）を完全移籍で獲得したと発表した。背番号は７１。

　この日、チームに合流し、札幌・宮の沢で約２時間のフルメニューをこなした。札幌は最下位に沈んでいるが、「今の順位を把握しながら初めて練習したが、思ったより雰囲気が明るい。自分に求められているのは今のチームの変化や得点だと思う」と意気込みを語った。

　白井はスピードが持ち味の攻撃的な選手だ。Ｇ大阪の下部組織出身で２０１８年にトップチームに昇格し、２１年シーズンにＪ１デビューした（出場１試合）。その後は２２年にＪ２岡山に完全移籍し、昨季から琉球に在籍。今季はリーグ戦１８試合に出場し、得点ランキング２位タイの１０得点を挙げている。

　今季のブレイクの理由を「２年連続でＪ３でプレーし、個人的に危機感があり、このままではいけないという思いがあった。誰かがやってくれるだろうではなく、自分がやらないと誰も助けてくれないと思えたので、ここまで成長できたかと思う」と明かした。

　札幌からのオファーには「素直にうれしかったし、Ｊ１を目指してやってきたが、悩みもありました。Ｊ３で得点王を目指していたけど、自分の夢を優先しました」と話した。久々のＪ１クラブ所属に「今季の前半戦は今までにないぐらいサッカーの楽しさを感じたり、得点も付いてきた。それがＪ３だからできたではなく、Ｊ１でできてこそだと思う」と気合十分だ。

　クラブはスピードと得点力を評価し、シャドーでの起用を念頭に置いており、白井は「ゴールに向かえるポジションならどこでもスピードが生かせる。今まで通り、裏抜けを意識してれば自然といいボールが来ると思う」と語った。

　琉球時代に付けていた背番号７にちなんで、札幌では７１番を選んだ。「７番はいいイメージがある。サインで『７』と間違えて書いた時は、横に１と書けばいいし」とジョークも交えて語った。

　人生で初めて北海道に来たそうで「沖縄は日陰でも暑いんで…。ここはサッカーが本当にやりやすいし、環境が素晴らしい」と心機一転。日本最南端のクラブからやってきた男は、今度は最北端の札幌で飛躍を目指す。