大谷翔平「２番ＤＨ」でスタメン 球宴初本塁打＆ＭＶＰ狙う…今永昇太は救援登板濃厚

◆米大リーグ　オールスターゲーム（１６日、テキサス州アーリントン＝グローブライフフィールド）

　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が１６日（日本時間１７日）、レンジャーズの本拠地・テキサス州アーリントンのグローブライフリールドで行われるオールスターゲームのナ・リーグのスタメンに「２番・指名打者」で名を連ねた。４年連続４度目の出場で、初本塁打、初ＭＶＰを狙う。

　大谷はこれまで３年連続で３度オールスターに出場したが、６打席で４打数１安打、２四球。２２年の１打席目にカーショー（ドジャース）から中前安打を放ったのが唯一の安打で、本塁打どころか、まだ長打を放ったことすらない。前日１５日（同１６日）には球宴での意気込みを「まずしっかり出場し、自分の出来るパフォーマンスをしっかり準備して発揮する。どういう結果になるかちょっと分からないですけど、あとは無事に終える。また後半戦をしっかり迎えられる準備をしっかり出来たらなと思います」と控えめに口にしていた。

　ア・リーグの先発は、オリオールズのコービン・バーンズ投手（２９）。ブルワーズに所属していた２１年に最優秀防御率でサイ・ヤング賞、２２年に最多奪三振に輝いた実績のある右腕だ。オリオールズに加入した今季も１９登板で９勝４敗、防御率２・４３。２１年も球宴で対戦したが、一ゴロに抑えられ、昨季４月に対戦した際には一併打、右前安打、二ゴロの３打数１安打だった。

　これまで３年のオールスターでは６打席に立ったが、４打数１安打、２四球１三振。長打すら打てていない。日本人選手のオールスターでの本塁打、ＭＶＰはいずれも２００７年のイチロー（マリナーズ）が放ったランニングホームランでのＭＶＰのみ。日本人初の柵越え本塁打、１７年ぶり２人目のＭＶＰも狙う。

　前半戦はチーム９７試合中９４試合に出場し、３７０打数１１７安打の打率３割１分６厘、２９本塁打、６９打点、２３盗塁と、いずれもリーグトップ３に入る好成績を残して、ファン投票でスタメン出場が決まった。試合前のレッドカーペットショーには、愛犬のデコピンが内側にプリントされた茶色のスーツ姿で、白のドレスを着た真美子夫人（２７）とともに参加。試合へ向けては「何度来ても素晴らしいですし本当に光栄だなと思います。今日は楽しみたいなと思います。１打席１打席集中しながら、自分の持っているものをしっかりと準備して出せればなと思います」と気合を入れていた。

　初出場のカブス・今永昇太投手（３０）はリリーフ登板することが濃厚だ。両チームのスタメンは以下の通り。

　【ア・リーグ】

１左　クワン（ガーディアンズ）、２遊　ヘンダーソン（オリオールズ）、３右　ソト（ヤンキース）、４中　ジャッジ（ヤンキース）、５指　アルバレス（アストロズ）、６三　ラミレス（ガーディアンズ）、７一　ゲレロ（ブルージェイズ）、８捕　ラッチマン（オリオールズ）、９二　セミエン（レンジャーズ）、投・バーンズ（オリオールズ）

【ナ・リーグ】

１二　マルテ（ダイヤモンドバックス）、２指　大谷翔平（ドジャース）、３遊　ターナー（フィリーズ）、４一　ハーパー（フィリーズ）、５捕　コントレラス（ブルワーズ）、６右　イエリチ（ブルワーズ）、７三　ボーム（フィリーズ）、８中　Ｔ・ヘルナンデス（ドジャース）、９左　プロファー（パドレス）、投・スキーンズ（パイレーツ）

　◆大谷のこれまでのオールスター

　▽２１年（デンバー）　投手は選手間投票５位、ＤＨはファン投票で選出され、史上初の二刀流出場。球宴前日の本塁打競争には日本人初出場も初戦敗退。「１番・投手、ＤＨ」で先発し、１回無安打無失点で勝利投手になったが、打者ではシャーザーの前に二ゴロ、バーンズの前に一ゴロの２打数無安打。

　▽２２年（ロサンゼルス）　投手はＭＬＢ機構推薦、ＤＨはファン投票で選出。投手の登板、本塁打競争の出場は体力面などを考慮して回避したが、「１番・ＤＨ」で先発。「Ｆｉｒｓｔ　ｐｉｔｃｈ，　Ｆｕｌｌ　ｓｗｉｎｇ，」（初球をフルスイングする）と宣言して打席に入り、カーショーの初球を中前安打もけん制死。２打席目はマスグローブから四球を選んだ。

　▽２３年（シアトル）　初めて１次投票でリーグトップの得票で、最終投票に進まず出場決定。先発投手でも選手間投票５位で選出された。右手中指の爪とマメの状態を考慮して投手の登板と本塁打競争は回避し、試合では打者のみの出場。「Ｃｏｍｅ！　ｔｏ！　Ｓｅａｔｔｌｅ！」（シアトルに来て！）の大合唱の中、１打席目はゲーレンの前に空振り三振を喫し、２打席目は元同僚のカッブとの対戦では四球だった。