【高校野球】水戸商、7点差逆転で3年ぶり3回戦へ 3番手・木村が5回火消し後1イニング9点奪取
スポーツ報知 / 2024年7月16日 19時36分
◆第106回全国高校野球選手権 茨城大会 ▽2回戦 日立一10-11水戸商
春4度、夏10度の甲子園出場を誇る水戸商が日立一との乱打戦を制し、3回戦進出を決めた。同校はシード校ながら2年連続初戦敗退を喫していた。日立一とは夏11回目の対戦となり、10勝1敗となった。
前日は、雨天の影響で1時間ベンチで待機の末、順延が決定。今夏からチームを率いる浅野謙太監督(34)は「昨日どうしてもやりたかった」と唇をかむも「自分が高校生の時も雨のスタートだったので、それと重なるから良い方に転ぶと思うよ」と選手にポジティブな声かけをし、切り替えたという。
最速142キロ右腕・青木蓮投手(3年)が初回、自らの犠飛で先制するも、3回6安打4失点で降板。その後も日立一打線は止まらず、序盤から7点のリードを許した。 5回2死二、三塁のピンチで登板した最速138キロ右腕・木村甲汰投手(3年)が「自分らしさを出して『この打者を抑えてやる』と思った」と強気の投球で見逃し三振を奪い、悪い流れを断ち切った。8回まで3回1/3を投げ、5安打2失点に抑えた。
5回にはベンチスタートだった石井将志内野手(3年)の「やるしかねえ、取り返すぞ」の声かけで打者13人、6安打9得点と打線が奮起。2死満塁で1番・大野剣、2番・小林大介、3番・高橋琉碧が二塁打、二塁打、三塁打で加点するなど、一気に勝利を引き寄せた。三塁側スタンドからはつながる打線に声援を送り、点が入ると喜びを分かち合っていた。好救援の木村も5点目となる適時中前打、6回には11点目の適時二塁打を打ち、2安打。「簡単に追い込まれてコンパクトに転がす意識だった」と1死満塁で迎えた、第1打席の中前打を振り返った。2打席目は右方向が大きくあいており「逆方向を意識した」と、強いバッティングを見せた。
1点差で迎えた9回、3塁側スタンドはストライクが入ると大きな歓声。勝利が決まるとこの日一番の拍手が起き、選手もガッツポーズをしながら整列位置に並んだ。
敗れた日立一のエース・薄井智輝投手(3年)は8回を1人で投げ抜き171球。自己最速の最速136キロををマークしたが、惜敗した。
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