「いい内容」大の里、お待たせ初白星 兄弟子の十両・白熊と夜食のピザで験直し…「大ノ里」の親類も観戦
スポーツ報知 / 2024年7月17日 6時5分
◆大相撲 ▽名古屋場所3日目(16日・ドルフィンズアリーナ)
新関脇・大の里が小結・大栄翔をはたき込み、初白星を挙げた。この日は自身のしこ名の由来となった大ノ里(本名・天内萬助)ゆかりの天内家の当代である天内司さん(71)が観戦。連覇を狙う今場所はまさかの連敗発進だったが、ゆかりある人の目の前で勝利を届けた。2場所連続休場明けの横綱・照ノ富士は無傷3連勝。カド番の大関・貴景勝は黒星先行となった。勝ちっ放しは照ノ富士と関脇・霧島に平幕の湘南乃海らを加えた5人。
強い大の里が戻ってきた。立ち合いで大栄翔の鋭い突きにのけ反ったが、ひるまなかった。猛然と突き返して、タイミング良くはたき込んだ。3日目での初白星に「細かいことは考えなかった。勝つ感覚が体に染みつけばいい」。八角理事長(元横綱・北勝海)も「いい内容。当たり勝ちして、はたきというより相手が崩れた」とうなずいた。
先場所の初優勝力士が、まさかの連敗発進。連続Vか、それに準じた好成績ならば一気の大関昇進かと期待をかけられた今場所、周囲から予想以上に取り口を研究されていた。2日目(15日)の取組後には同じ二所ノ関部屋の十両・白熊とドミノピザをテイクアウト。今場所初めて兄弟子と夜食をともにして験直しした。
この日は、しこ名の由来でもあり、大正から昭和初期にかけて活躍した名大関・大ノ里の親類、天内さんが青森・藤崎町から名古屋まで観戦に訪れていた。8月に同町で初対面する予定もあるが、「会う前に大の里関の姿を初めて見られて良かった」と感慨深げ。大きな白星を届けた。
苦しい序盤ではあるが、「15日間は終わっていない。明日のことだけを考えて頑張る」と顔を上げた。相手の研究を上回るパワーで、新関脇がここから波に乗る。(山田 豊)
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