将棋・福間香奈女流名人がライバル・西山朋佳白玲への挑戦権獲得 Ａ級順位戦プレーオフを制す

大阪・関西将棋会館での西山朋佳白玲への挑戦権をかけた第４期女流A級順位戦プレーオフで、伊藤沙恵女流四段（右）を破った福間香奈女流名人

　将棋・第４期女流Ａ級順位戦プレーオフが１７日、大阪・関西将棋会館で指され、福間香奈女流名人＝清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠＝が伊藤沙恵女流四段を先手番の８９手で破り、西山朋佳白玲＝女王、女流王将と三冠＝への挑戦権を獲得した。

　順位戦７勝１敗同士の挑戦者決定戦。振り駒の結果、福間の先手が午前から積極的に伊藤を攻め立てた。午後に、中飛車を伊藤の王手飛車取りで取られて竜を作られたが、再び攻めに転じて、２期ぶりに白玲を奪還する挑戦権を得た。伊藤は２３手目に振った２二飛を使えずじまいだった。

　白玲は女流の八大タイトルでは一番歴史が浅いが序列１位。第１期（２１年）の七番勝負で西山が渡部愛女流三段＝ＬＰＳＡ所属＝を４連勝で下して初代となったが、その後、福間（当時・里見）、西山が２年連続のフルセットの末に奪い合い、２強のつば競り合いが続いている。

　七番勝負第１局は８月３１日に「グランドニッコー東京　台場」で開幕する。西山は白玲初の連覇を期す。福間は清麗戦五番勝負（ＶＳ加藤桃子女流四段、現在１勝）を防衛すれば、２０２２年以来、福間姓では初体験の女流六冠を目指す戦いとなる。