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「打者から見れば単調に感じてしまう」常に全力の巨人左腕に髙橋尚成氏が“押し引き”のススメ

スポーツ報知 / 2024年7月18日 5時30分

力投する先発の井上温大(カメラ・小林 泰斗)

◆JERA セ・リーグ 巨人4―3阪神(17日・東京ドーム)

 井上は球の一つ一つを見れば、クオリティーは本当に素晴らしい。真っすぐにしても、左投手であれだけの球威を誇るのはなかなかいない。今後、安定して勝てる投手になっていくためには、投球の“押し引き”を覚えていく必要がある。

 どの球種でもそうだが、常に全力で投げている。打者から見れば単調に感じてしまうと思う。阪神の大竹の方が失点は多かったが、それでも井上よりは余裕がある投球に映った。今の時代、データはどの球団も充実しており、カウントごとに投げる球種の傾向も分かられているはず。「この球種がこれくらいの球速で来る」とほぼ丸裸にされている状況で、データ通りの球ばかり投げていたら、上回るのも難しくなってくる。

 極端な話、直球が150キロ出るとして、142キロくらいでポンと取ったっていい。緩急というより強弱と言おうか。もちろん100%の時と同じフォームで投げられるという前提ではあるが、それができれば制球ももっとまとまってくるはず。走者がいない状況で、勇気を持ってそういうことを試してもいい。それこそ、杉内、内海両投手コーチはそういう技術にたけて勝ち星を重ねたのだから、いろいろと教わって身につけてほしい。(野球評論家・髙橋 尚成)

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