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アーチェリーの古川高晴、6大会連続出場のパリ五輪で同種目日本人初の金メダル狙う ロンドン銀、東京は銅

スポーツ報知 / 2024年7月19日 5時0分

パリ五輪で悲願の金メダルを目指す古川高晴(カメラ・豊田 秀一)

 パリ五輪が26日、いよいよ開幕する。関西からメダル獲得を目指す期待の選手をピックアップ。夏季五輪で日本勢最多タイ6大会連続出場のアーチェリー男子日本代表・古川高晴(39)=近大職員=は、21年の東京大会後に父親となって初めて臨む五輪へ、同種目で日本人初の「金メダル獲得」を宣言した。

 東京五輪後の3年間で、古川はさらに強くなった。21年の同五輪で個人、団体で銅メダルを獲得。その後、息子が2人生まれ、生活が変わった。「3歳と0歳で妻はとても大変。早く練習を終えて帰るようになった。休みの日は送り迎えもしている」。一日の弓を打つ本数は500から300に減ったが、練習の質を高めるために意識を変えた。

 柔道で3大会連続金メダリストの野村忠宏氏(49)の言葉がきっかけだった。東京五輪後、「金メダルを目指して1、2回戦で負けると、それどころじゃないと、ネガティブになる」と相談。野村は「くそ、こんな成績でどうすんだ!って悪い気持ちもモチベーションにするんだよ」と、弱気をやる気に転換する大切さを教えてくれた。

 さらに、妻の勧めで本を読み始めた。「アスリートは弱い部分を補うために、ポジティブな言葉を使うと、読んで納得した。心が強くなった」と感謝。「3歳の息子はお父さんが弓をやって、仕事って分かっている。結果を出して喜んでもらえたらうれしい。3種目で金メダルを取る。期待してほしい」と人生で初めて金メダル獲得を口にした。

 アーチェリーを始めて約20年。東京五輪後、初めてフォーム改造に着手した。指の力を入れすぎるあまり、ミスもあった。「悪い部分を直して、完璧で質の高いものに。フォームを変える挑戦。この賭けに勝てば金メダルに届くかもしれない」。頼り切っていた指先の感覚をなくすことから始まった。体全体で弓を引き、矢を打つことを意識。「足りない部分を補う経験は積んできた。金メダルを取るために行動してきた」。40歳目前で変化を求め、受け入れ、挑む6度目の大舞台。息子たちに最も輝くメダルを持ち帰る。(森脇 瑠香)

 ◆古川 高晴(ふるかわ・たかはる)1984年8月9日、青森市生まれ。39歳。青森東高でアーチェリーを始める。3年時に世界ジュニア選手権出場、国体優勝。03年に近大へ進み、五輪は04年アテネで初出場。今夏パリで6大会連続出場。12年ロンドン個人銀メダル、21年東京では個人、団体ともに銅メダル。175センチ、87キロ。近大職員。家族は妻と2男。

 〇…古川の近大後輩2選手もパリ切符を獲得した。中西絢哉(じゅんや、24)=シーアール物流=はフォーム安定が課題だったが「理学療養士の先生に診てもらって安定感を取り戻した」。古川から「動揺が少ない。それを武器に戦って」と背中を押され、「守るものもない。自分に勝ちたい」と気合十分。女子代表の野田紗月(24)=ミキハウス=は「(社会人は)練習も仕事。気持ちが変わって結果を強く求めるようになった」と自覚。ともに初五輪初メダルを目指す。

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