「基本的には顔面ＮＧ」直木賞に輝いた一穂ミチさん、職場では「他人のそら似」で通す

第１７１回芥川賞・直木賞を受賞した（左から）一穂ミチ氏、松永K三蔵氏、朝比奈秋氏

　第１７１回芥川賞・直木賞（日本文学振興会主催）の選考会が１７日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、直木賞に男性同士の恋愛を描くボーイズラブ（ＢＬ）作家としても知られる一穂（いちほ）ミチさん（４６）の「ツミデミック」（光文社）が３度目の候補入りで選ばれた。

　今まで素顔を公開していなかった一穂さんは、この日は顔の半分くらいが隠れる大きなマスク姿で会見に出席。「基本的には顔面ＮＧ。マスクが自分の中でギリギリだった」と明かした。「職場でバレてしまうのでは？」との質問には、「認めさえしなければ大丈夫」と「他人のそら似」を主張するつもりと答えた。

　芥川賞には朝比奈秋（あき）さん（４３）の「サンショウウオの四十九日」（新潮５月号）と松永Ｋ三蔵さん（４４）の「バリ山行」（群像３月号）が両者ともに初ノミネートで選ばれた。贈呈式は８月下旬に都内で開かれる。