ハンドボール浜松南女子 全国初勝利で「女王への挑戦権」つかむ…静岡からいざ全国高校総体へ

初の全国大会に臨む浜松南・女子ハンドボール部

　浜松南女子ハンドボール部が、選抜・総体を含めて初めての全国舞台に挑む。目標は「１勝」、そして「女王への挑戦」だ。

　８月８日の１回戦で純心女子（長崎）と戦う。ここを突破できれば、２回戦で待つのは第１シードの白梅学園（東京）。昨夏の総体、今春の選抜での優勝校だ。だが、メンバーの表情に気後れはない。むしろ燃えている。「トップの高校に当たるチャンス。うれしい」と西村美咲主将。ポイントゲッターの高木結菜（ともに３年）も「どれだけ強いのかやってみたい。ワクワクします」と胸を躍らせている。

　これまでも壁に当たって成長してきた。中学時代のハンド経験者は一人もいないが、鍛え込んだ走力を武器に、２月の県新人戦を制した。全国選抜の切符を懸けた東海大会は３連敗。愛知や三重の強敵に歯が立たなかった。それでも「全国へ行きたい！という気持ちがさらに強くなった」と杉田樹紀監督（２５）。「自分たちに何が足りないかが分かった」と高木も収穫を口にする。チームに勝負強さが加わり、５月の県総体は静岡農や富士を接戦の末に振り切った。

　身長１５６センチながら、運動量と瞬発力でディフェンスの間を割ってシュートを放つ高木は「元気に明るく声を出してやりたい」と全国を見据えた。まずは純心との初戦。真っ向勝負でチームの歴史をつくる。（里見　祐司）

　〇…１６８センチの高さを生かしてポストプレーで攻撃を支える西村主将は、与進中時代はバスケットボール部。１対１などバスケの経験を生かしており、パリ五輪を控えるバスケ女子日本代表の試合もテレビで観戦して研究。「スクリーンの使い方も勉強になります。（デンソーの）高田真希選手が好きです」。ハンドの型にはまらない、浜松南の攻撃が「どこまで通用するか楽しみです」と目を輝かせている。