【高校野球】慶応、連覇の夢破れる 森林監督は桐蔭学園の強さを称賛「ウチを倒そうというパワーが伝わってきた」

５回戦で桐蔭学園に敗れた慶応ナイン。左奥でうずくまるのは主将・加藤右悟（カメラ・佐々木　清勝）

◆第１０６回全国高校野球選手権神奈川大会　▽５回戦　桐蔭学園４―２慶応（１８日・バッティングパレス相石スタジアムひらつか）

　昨夏の甲子園で１０７年ぶりの日本一に輝いた慶応が桐蔭学園に敗れ、連覇の夢は破れた。

　梅雨明けの猛暑の中、８回を終えて２－２の競り合いとなった。慶応は９回、昨夏の甲子園でも活躍したサウスポー・鈴木佳門（３年）が５番手で救援。だが無死満塁から桐蔭学園の深松風太外野手（３年）に中前２点打を浴び、勝ち越しを許した。

　試合後、森林貴彦監督（５１）は目に涙を浮かべて、「なかなかこういう粘り強い試合が、このチームはあまりできなかった。相手の桐蔭さんの力もあって、引き出してもらっていいゲームをやってくれた」と話した。

　桐蔭学園の強さに「気迫もあれば冷静さもある、本当に整ったチーム。現役の選手だけじゃなくてスタンドも、それからＯＢも、一丸となってうちを倒そうというパワーが伝わってきた。大変だったんですけど、そのおかげでうちも力が出たような試合。すごくいいゲームをしてくれましたし、いいゲームをさせていただいたのは桐蔭学園のおかげかなと思います」と語った。

　「甲子園優勝校」という重さを感じながら、チームはこの１１か月を過ごしてきた。「重さ、しんどさというのも、逆に言えば今年はうちにしか体験できないこと。これをまた、今後に活かしていくことが私の監督としての責任。次のチーム作りに活かして、いいチームを作る、いい伝統を作るということに、またチャレンジしていきたいなと思います」と力を込めた。