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「全国で一番大変なキャプテン業をやったんじゃないかな」 昨夏の日本一から慶応主将が背負ってきたもの

スポーツ報知 / 2024年7月19日 6時5分

桐蔭学園に敗れ、涙をこらえる慶応・加藤主将(カメラ・佐々木 清勝)

◆第106回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽5回戦 桐蔭学園4―2慶応(18日・バッティングパレス相石スタジアムひらつか)

 神奈川では、昨夏の甲子園で107年ぶりの日本一に輝いた慶応が桐蔭学園と接戦の末、惜敗。16強で姿を消し、連覇の夢は破れた。

 応援席に一礼すると、悔しさが込み上げた。慶応の主将・加藤右悟捕手(3年)は両膝からグラウンドに崩れ落ちた。試合直後は笑顔で桐蔭学園ナインに「ありがとう」と伝えていたが、涙腺が決壊した。

 「甲子園に行けなくて、申し訳ない。悔しいです」

 同点の9回、5番手で救援したのは昨夏の甲子園Vに貢献した左腕・鈴木佳門(3年)だった。コンディション不良から大会直前の登録選手変更で復帰し、今夏初登板。森林貴彦監督(51)は起爆剤として送り出したが、1死球を挟み3連打で2失点。勝利の女神はほほ笑まなかった。

 加藤は昨夏、主軸で日本一へけん引。新チームの主将を託された。就任時、優勝時のキャプテン・大村昊澄(そらと、現慶大1年)に頼み、帽子のツバに「日本一の主将」と書いてもらった。大会直前の6月29日、熊谷での練習試合。日本航空石川、浦和学院に連敗したナインに、涙を流して訴えた。「このまま負けっ放しでいいのか。夏が終わっちゃうよ」。熱き思いは仲間に火をつけた。だが激戦区を勝ち抜くのは至難の業だった。森林監督も涙ぐみ「全国で一番大変なキャプテン業を1年間やったんじゃないかな」とねぎらった。

 「森林さんの下で野球ができ、人としてすごく成長できた。ありがとうという気持ちでいっぱいです」と加藤。早すぎる夏の終わりを、感謝の言葉で結んだ。(加藤 弘士)

 ▼夏連覇消滅 昨夏の甲子園優勝校・慶応が5回戦敗退。前年V校が翌夏の地方大会で8強前に敗れたのは、14年前橋育英(群馬大会3回戦敗退)以来。また、選手権優勝の神奈川勢のべ8校中、翌年甲子園出場は61年法政二、81年横浜の2校だけ。激戦区の厳しさを物語っている。敗れたのべ6校中、71年東海大相模、99年横浜、今年の慶応が桐蔭学園に連覇を阻まれている。

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