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【高校野球】広島・新井貴浩監督ジュニア公式戦初安打 甲南逆転サヨナラ勝ち 2年ぶり5回戦進出

スポーツ報知 / 2024年7月19日 6時0分

9回無死一、三塁からサヨナラスクイズを決め、ベンチから飛び出す甲南ナイン

◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽4回戦 甲南5x―4西宮今津(18日・明石トーカロ)

 兵庫大会では、甲南が9回に3点差を逆転するサヨナラ勝ちで2年ぶりの5回戦進出を決めた。広島・新井貴浩監督(47)の次男・颯真投手(3年)はこの回に代打で登場し、公式戦初安打。生還も果たし、鮮やかな勝利に貢献した。

 スタンドから聞こえる父の応援歌に、新井は背中を押された。3点を追う9回。無死二塁から代打で出場し、「初球から振ろうと決めていた」と、ファーストストライクからフルスイングに出た。空振りに終わったが、その後2球も積極的に振って連続ファウル。直後の5球目をとらえた打球が、中前で弾んだ。「追い込まれてからは(父の応援歌を)歌って力を抜けた。応援に助けられた部分もあります」。後続が四球にサヨナラスクイズを含む3連打で続いて一挙4点。劇的勝利に酔いしれた。

 この日は両親と兄が観戦に訪れ、試合前には父から「見に行くけえ、頑張れよ」とメッセージをもらった。「結果とかじゃなくて、いいところを見せようと思っていた」。颯真はサヨナラの瞬間、本塁にできた歓喜の輪の横で、最後の打者のバットをそっと引いた。「バットがないと野球はできない。道具には感謝しないといけないので」。いかなる時も視野を広く持ち、見に来てくれた家族や、逆転勝ちを成し遂げた仲間にも「感謝」する。取材中に何度も口にした言葉は、父からの一番の教えだ。

 新井監督は「気持ちだったり、目に見えないものに感謝しなさいということはよく言っている」と明かす。安打を放つ活躍はもちろん大切だが、常にベンチの最前線で声を出し、グラウンド内では全力プレー。チームが掲げる「全力疾走、全力発声」を副将として誰よりも徹底し、チームの“思い”を体現するのが颯真だ。長年野球と向き合ってきた父も「心打つものがある。いい仲間といい指導者に恵まれていると思います」と、感無量の表情を見せた。

 次戦の相手は神戸学院大付。13、22年と敗れた5回戦突破がかかる。「しんどい試合が続くと思いますが、絶対に甲子園に行きます」と颯真。父からの教えを胸に、頂点へとひた走る。(森口 登生)

 ◆新井 颯真(あらい・そうま)2006年10月2日、広島市生まれ。17歳。啓明学院中ではバスケットボール部に所属し、同時に関メディベースボール学院で野球を始める。2年時はバスケに専念したが、関西学院高だった兄・亮規浩内野手(あきひろ、現関学大2年)に憧れ、甲南では野球部に所属。2年秋に背番号13で初めてベンチ入りし、今夏は背番号10で、投手と一塁手を兼任する。177センチ、72キロ。右投右打。

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