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24歳でピッチからリングへ、プロボクサー・植松卓美が無傷の7連勝目指す・・・シズオカビト

スポーツ報知 / 2024年7月19日 6時30分

プロ7連勝を目指す駿河男児ジムの植松

 足ではなく、拳で戦う―。幼い頃からJリーガーを目指していた植松卓美が、現在はプロボクサーとしてリングに立っている。8月4日には地元・富士市の「ふじさんめっせ」での大会に出場予定。鳥井士恩(角海老宝石)とのスーパーバンタム級8回戦で、無傷の7連勝を目指す。

 元々はサッカー少年で、東海大静岡翔洋中時代は全国大会に出場。富士高でもDFとしてピッチを走り回り、名城大に進んだ。だが練習初日に右膝前十字じん帯を断裂。手術のため入院したときに格闘技に触れた。漫画「グラップラー刃牙」を読んで「こんな世界もあるんだ!」と興味を抱いた。

 リハビリを経て、サッカーの練習に復帰したものの、以前のような動きができない。一方で「格闘技をやってみたい」という思いが強くなった。キックボクシングのジムにも通ってみた。卒業して就職後、24歳の時に家業を手伝うため地元に戻り、駿河男児ジムに入門。熱心な姿勢を見た前島正晃会長(45)に「プロを目指さないか」と誘われ、その気になった。26歳でデビューすると、6連勝を飾った。

 実家は製紙機械を販売しており、植松は営業担当。出張も多いが、ロードワークなど自主練習は欠かさない。「ひたすら真面目。誰よりも練習しています。アマチュア経験がない、大人になってからボクシングを始める選手にとっての光になると思います」と会長は目を細める。

 格闘技の魅力は「一瞬で決まる怖さ」だという。今まではディフェンス重視のスタイルだったが、判定勝ちを重ねながら「点で当てるパンチ」を磨いてきた。「レバーやテンプルにタイミングよく当てれば、一発で倒せる。初のKOを狙います」。遅咲きの28歳が、ランキングを上げて世界を目指していく。(里見 祐司)

 ◆植松 卓美(うえまつ・たくみ)1995年11月20日、富士市生まれ。28歳。富士高、名城大を経て、24歳でボクシングを始め、2022年6月にデビュー。6戦6勝。身長171センチ。右のボクサーファイター。独身。

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