炎鵬2連勝 脊髄損傷で7場所連続休場明け 隣県出身で左膝大けがの朝乃山へ「絶対戻ってきてほしい」
スポーツ報知 / 2024年7月19日 9時57分
◆大相撲 ▽名古屋場所6日目(19日・ドルフィンズアリーナ)
脊髄損傷のため7場所連続休場から復帰した、元幕内で西序ノ口13枚目・炎鵬(伊勢ケ浜)が、2連勝を飾った。東同7枚目・大志翔(追手風)との一番は立ってすぐに左を差すと、右前まわしをつかんで一気に寄り切り。2勝1敗で白星先行となった。「(初白星を挙げた)2番相撲よりも落ち着いて取れました。日に日に良くなっている感じですね」と振り返った。
420日ぶりの復帰の土俵となった2日目の1番相撲は、大きな緊張があったそうで「違う場所で戦っているような感じでした。今振り返っても、あまり覚えていないくらいなので」と語った。脊髄損傷で一時は医師から相撲を諦めるよう宣告されただけに「1回、1回、無事に、健康に土俵に上がれることが何よりも幸せ。感謝して土俵に上がっています」と、かみしめた。
3日目の2番相撲では478日ぶりの白星。かつての師匠で、現在は伊勢ケ浜部屋付きの宮城野親方(元横綱・白鵬)からは「お帰り、本当によくここまで頑張ったな」と祝福されたという。「言葉に重みがありました。土俵で恩返ししていくしかないので、しっかり結果を出していきたい」と誓った。周囲の反響も大きかったそうで「心配する方がほとんどですけど、今日も無事に終えられて何よりです」と周囲の存在に感謝。応援の声が何よりも力になるといい、「今日も会場に足を運んで直接見ていただいて、声援を送ってくれる方の存在は本当にありがたいことです」と頭を下げた。
石川・金沢市出身。隣の富山県出身で元大関の幕内・朝乃山(高砂)が4日目の取組で左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがに見舞われた。手術の方針で、長期離脱が確実な状況となっている。炎鵬も長い間、土俵から離れなければならなかっただけに沈痛な面持ち。母同士が仲が良いそうで、自身の休場中には「(朝乃山の)お母さんが、自分の母に心配の声をかけてくれていたみたいです」と明かした。「僕なんかが言えることではないですけど」と前置きしつつ、「本当に自分自身の気持ち次第でまた土俵に戻ってこられると思います。大関まで行かれた方。絶対に戻ってきてほしい」と願っていた。
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