１９歳宮田笙子 喫煙と飲酒で五輪出場辞退…日本体操協会が都内で緊急記者会見

会見の冒頭、頭を下げる（左から）原田睦巳日本代表コーチ、西村賢二専務理事、藤田直志会長、谷原誠弁護士、山口明彦弁護士（カメラ・清水　武）

　日本体操協会は１９日、都内で緊急記者会見し、女子のパリ五輪日本代表で主将に選ばれていたエースの宮田笙子（１９）＝順大＝に代表行動規範に違反する喫煙疑惑が浮上し、チームを離脱したことを受けて説明した。日本体操協会の藤田直志会長は会見の冒頭で「多くの皆様に多大なるご迷惑をおかけし誠にすみませんでした」と謝罪した。

　西村賢二専務理事が事実関係を説明した。７月１５日に情報提供が強化合宿先の現地モナコの強化本部に入り、同１６日に所属の原田睦巳順大監督から本人に確認を行ったところ、行動規範に反する疑いが浮上。協会は本人との事実確認が必要と判断し、コーチとともに一時帰国を指示した。同１７日に２人とも帰国し、すぐさま都内で事情を聴取した。事実確認の結果、日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の派遣規定、行動規範に反したとして本人確認のもと、協会がＪＯＣへのパリ五輪参加の辞退を申し出た。喫煙行為については６月末～７月にかけて、また飲酒もしていたとした。飲酒は東京・北区のナショナルトレーニングセンターのアスリートビレッジにて行っていたと報告した。

　日本協会が定める「日本代表選手・役員の行動規範」によると、【行動規範】の８番目に「日本代表チームとしての活動の場所においては、２０歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する※２０１６年度から数年かけて段階的に全面禁止とする」と記載がある。また、現在は１８歳で成人だが、喫煙と飲酒は２０歳以上。

　女子予選は２８日からで、宮田は個人総合を見据えた全４種目出場が有力だった。全員初出場で全員１０代のフレッシュな代表を率いる主将に就任し、１９６４年東京五輪以来、６０年ぶり団体メダルを目指し「私の演技が日本の軸になるようにしていきたい。失敗しないことがメダルへの道」と語っていた。

　１７日にモナコで公開した事前合宿には不参加で、田中光強化本部長は「事情により今日は参加していない」と話していた。