【高校野球】ドラマ「下剋（こく）上球児」モデル監督率いる昴学園が初戦敗退「夏の難しさかな」

敗戦後、取材に応じる昴学園・東監督（カメラ・森口　登生）

◆第１０６回全国高校野球選手権三重大会▽２回戦　海星２―１昴学園（１９日・県営松阪）

　三重では西武、巨人などで通算１５７セーブを挙げた豊田清（５３、現西武投手コーチ）のおいで海星・豊田捷人（はやと、３年）が、７回２／３を１失点に抑えて２回戦突破に導いた。２０２３年１０月期のＴＢＳ系日曜劇場「下剋（こく）上球児」のモデルとなった東拓司監督（４６）が率いる第３シードの昴学園を破った。

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　下克上の“第２章”は初戦敗退に終わった。初回に押し出し四球と失策で２点失った。奪った得点は８回１死一、三塁の挟殺間に挙げた１点のみ。昨秋からチームを率いる東監督は「序盤から攻め切れなかった。夏の難しさかな」と悔しさをにじませた。

　６年前、同じ三重県の白山を初の甲子園出場に導いた東監督。当時をモデルにしたドラマが人気となり、新たに率いた昴学園も注目を集めた。「入学した時に３年生の夏がこんなに注目されると思ったかと聞くと、『思ってない』と。生徒の方がプレッシャーだったと思います」と、戦ううえでの難しさも感じた。

　それでも、「これもいい経験をさせてもらったと思うし、生かさないとダメかなと思うので」と指揮官。「３年生がつくってくれた昴学園を受け継いで、新チームやりたいと思います」と最上級生へのねぎらいの言葉と共に、前を向いた。（森口　登生）