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重量挙げ男子 札幌琴似工・角琉斗、全国高校総体で2冠に挑む「勝負できる気持ちはある」

スポーツ報知 / 2024年7月20日 5時55分

練習でバーベルを上げる札幌琴似工の角

 全国高校総体が21日、ソフトボール女子の開会式を皮切りに福岡県などで開幕する。3月に行われた全国高校選抜で、重量挙げ男子で道勢10年ぶりの優勝を果たした角(かど)琉斗(札幌琴似工3年)が2冠に挑む。入学後に競技を始め、体重を増やすことから取り組んできた成果が出て、当初は考えてもいなかった全国Vを成し遂げた。王者の立場で臨む今回も挑戦者の気持ちを忘れず、最後の夏に向かう。

 おごりは一切、なかった。55キロ級の春の優勝者として臨む夏の大舞台。立場は変わったが、角は「選抜は勝てたが、僕より強い子は2、3人いる。チャンピオンといえる余裕などない。ベストの何キロも上をいかないと、彼らをまくれない」と、自己を高めることだけに集中し、本番に備えている。

 選抜ではトータル202キロで2位に12キロ差と圧勝。そこからスナッチは1キロ増の93キロ、ジャークも2キロ増の112キロにベストを伸ばしたが、96年アトランタ五輪64キロ級代表の橘典人監督(52)は「95の115とか、トータル210を超えるような数字を出さないと勝てない」と話す。目標達成へ、日々の強化はもちろん、気持ちも強く押し出す。角は「上位にくるのは僕と違って中学から競技をしてきた1、2年生が多い。彼らは競技では先輩だが、学年は僕が1個上。意地を見せられたら」と意を強くした。

 札幌手稲中では陸上部に所属。「高校では変わった競技をやりたかった」。両親に橘監督の存在を聞き、興味を持って入学した。当時の体重は47キロ。「戦える体をつくるのが一番苦しかった」。茶碗1杯のご飯がやっとだったが、1日5食を取り続け、今年になって56~57キロに安定。記録が伸びてきた。同時に午後10時半には就寝し、午前6時に起きて自宅前での懸垂も日課とした。「競技のためにと取り組みも改めてから、成績も変わってきた」。高い志が好結果につながった。

 全国初出場の昨年は雰囲気にのまれて22位。「今回は3度目の全国。勝負できる気持ちはある」と角は言った。橘監督が絶賛する体幹の強さを武器に、8月2日の本番へ最高の状態に仕上げていく。(砂田 秀人)

 ◆角 琉斗(かど・りゅうと)2006年9月23日、札幌市生まれ。札幌手稲中央小から札幌手稲中に進み、同中の陸上部では四種競技が専門。22年4月、札幌琴似工の環境化学科に入学。得意科目は体育。高校卒業後は進学し、重量挙げを続けることを決めている。家族は両親と姉。161センチ、57キロ。

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