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【高校野球】札幌日大が3年ぶり決勝進出…143キロ左腕・小熊梓龍が公式戦初完封勝利

スポーツ報知 / 2024年7月21日 8時10分

4度目の決勝進出を決め、応援席に向かって右手人差し指を掲げる札幌日大の選手たち。左から3人目が小熊投手(カメラ・砂田 秀人)

◇第106回全国高校野球選手権南北海道大会 ▽準決勝 札幌日大1-0北照(20日・エスコン)

 準決勝2試合が行われた。札幌日大は、最速143キロ左腕・小熊梓龍(しりゅう、3年)が北照相手に公式戦初完封勝利を飾り、3年ぶりの決勝進出を決めた。

 9回、2死一、三塁のピンチも札幌日大の小熊は動じなかった。投じた109球目のスライダーで9個目の三振を奪い、自身初完封で決勝切符をつかみ取った。「自分がやるべきことを意識して投げた」。プロ注目で同じ左腕の北照・高橋との投げ合いにも「自分の投球だけに集中していた」。己を貫き、1点勝負を制したエースの姿に、森本琢朗監督(43)は「覚醒してほしいと思っていたが、一皮むけてくれましたね」と笑顔で目をやった。

 130キロ台後半の直球に加え、カーブとスライダーで抑え込んだ。落ちるボールも会得しているが、こだわりがある。「真っすぐとカーブで基本的には緩急はできる。そこにスライダーがあれば十分やっていける。球種より一球一球の質にこだわってやっている」。精度の追求が正しかったことは、初めて立ったエスコンFのマウンドで示した。

 梓龍(しりゅう)の名は、三国志好きの父・洋一さん(46)が付けた。「強くて優しくて、色んな人を守るキャラクター」のようになってほしいという思い通り、成長を遂げた。森本監督は「生活面を含めて人間的に素晴らしい」と称賛する。その言葉通り、小熊は自身の投球より「(捕手の)高橋(諒太)が一塁走者を刺してくれたりしたから0に抑えられた。守備に感謝したい」と仲間の支えがあってのことと強調した。

 札幌日大にとって4度目の決勝。前回、北海に6―8で敗れた21年を、中3の小熊はテレビで見た。先輩たちが乗り越えられなかったあと1勝へ「いつも通り投げられれば大丈夫」。グラブに刺しゅうされた「俺ならできる」の言葉を信じ、再度の好投で、悲願達成を成し遂げる。(砂田 秀人)

 ◆“ご近所対決” 江別市の立命館慶祥、北広島市の札幌日大と学校所在地の市は異なるが、野球部のグラウンドは直線約400メートルの距離にあり、車で5分ほど。間に林があるため目視で互いの姿を確認することはできないが、練習中の声は聞こえてくる。両校の対戦は3季通じて過去5度あり、いずれも札幌日大が勝利している。

 〇…北照は最速148キロでU18日本代表候補の左腕・高橋幸佑(3年)が悔いなく高校野球を終えた。5回まで札幌日大打線を抑え、連続無失点イニングを29に伸ばしたが、6回に甘く入ったスライダーを捉えられ先制点を献上。1球の失投に泣いた。試合後は涙を流すことなく「やりきった試合なので、悔いなく終われた。このチームのベストゲーム。プロ野球選手になるのが夢。(プロ志望届は)出します。プロ一択です」と言い切った。

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