松本薫さん、ロンドン五輪金メダルの秘策明かす「とにかく相手を正常な判断ができなくなるまで追い込む」

松本薫さん

　ロンドン五輪柔道唯一の金メダリスト・松本薫さんが２２日放送の日本テレビ系「新事実！オリンピック名場面　最強金メダルアワード」（午後９時）に出演した。

　試合前から闘争本能むき出しの「野獣」のような表情を浮かべていた映像が映ると「私、実はあまり柔道の才能がないんですよ。２０歳くらいから世界の大会に出させてもらったけど、勝てなくて。このままじゃ勝てない。どうやったらオリンピックで勝てるかって考えた時に、人のいるところでは絶対に松本薫を出さない。ロンドン五輪の５、６年前からすべてをマインドコントロールして、『何を考えてるか分からない、だから近づきたくない』（と見せるよう）、異常人を演じてました」と明かした松本。

　「私のあいさつは普通のあいさつじゃダメだろうなと思って。『ヘイ、マツモト』って（相手が）来たら『ヘイ、オッパイ、モミモミ』って教えるんですよ。それ以外はあいさつしませんって」と、あいさつの際もあくまで“変わった人”を演じ続けたことを告白。

　キツい直前合宿でも異常なハイテンションと野獣フェイスをあえて浮かべ、「私に関わりたくない、この人怖い、やりたくないなと思わせるようにしました」と明かした。

　その上で決勝直前、何事かつぶやいている映像が映ると「『集中して。反応、反射。薫なら行ける』って、ずっと言ってます。わざと自分に聞こえるような声で言って、相手にも聞こえるように。とにかく相手を正常な判断ができなくなるまで追い込む。人って隣でつぶやいている人がいたら怖くないですか？　しかも大声で時々、相手をにらみながら。相手のコンディションが乱れていくのも分かった」と松本。

　相手の五輪史上初の一発反則決着での金メダル獲得を振り返り、「相手もあれが反則技だと分かっていてもかけてしまった。相手をあそこまで追い込むことができたのが勝因かな」と堂々と言い切っていた。