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聖和学園・斎藤佑樹が甲子園へ「斎藤選手は偉大な投手」仙台育英破り初聖地 家族からハンカチも「使っていないです」

スポーツ報知 / 2024年7月24日 6時0分

試合後、笑顔でハンカチを使う斎藤佑(カメラ・秋元 萌佳)

◆第106回全国高校野球選手権宮城大会 ▽決勝  聖和学園8―5仙台育英(23日・楽天モバイルパーク)

 宮城では聖和学園が強豪の仙台育英を8―5で破り、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。早実で夏の甲子園を制した元日本ハム右腕と同姓同名の斎藤佑樹投手(3年)が、金星の立役者となった。

 歓喜の瞬間はベンチで見届けた。最後の打者が左飛に倒れると、聖和学園の斎藤佑樹は大絶叫でベンチから飛び出して仲間の輪に加わった。夏の甲子園で22年優勝、昨年準優勝の王者・仙台育英を撃破。先発で試合をつくった背番号10は「仲間を信じて、最後まで自分の投球ができました」と、額に大粒の汗をしたたらせながら笑顔を見せた。

 横手投げから繰り出す緩急自在の投球で、的を絞らせなかった。「少しでも甘く入ったら、全員がホームランを打てる打線」と低めに集めた。130キロ台後半の直球にスライダーとシンカー、シュートを駆使して7回途中まで6安打4失点(自責点3)。2年前、仙台育英に1―3で敗れた決勝はスタンドにいた右腕は「仙台育英さんを倒さないといけないと、2年半、この日のためにやってきた」と雪辱の立役者となった。

 元日本ハムの斎藤佑樹氏を擁した早実が夏の甲子園で優勝した翌年の07年3月に生まれた。サッカー経験者の父・大介さん(51)は「斎藤選手はもちろん知っていましたが、画数などもあってたまたまです」と命名の経緯を明かす。人を助ける「佑」と、大樹のように芯のある人間になってほしいという思いを込めた「樹」で「佑樹」にたどり着いた。

 偶然とは言え、幼少期から名前で注目されることも多かった。家族から「同じように(ハンカチで)汗を拭いてみたら」と打診されたが、「それはちょっと…」とかたくなに手にすることはなかった。この日も試合前に家族からハンカチを渡されたが、「使っていないです」と苦笑い。試合後、報道陣のリクエストでカバンの中から取り出したハンカチは青色ではなく赤だった。照れながら、ぎこちなく汗を拭い「斎藤選手は優勝している偉大な投手。自分も、同じ優勝を目指して頑張ります」と決意を込めた。上手投げでも、背番号1でもない、ハンカチも使わない「聖和の佑ちゃん」が、令和の甲子園を沸かせる。(秋元 萌佳)

 〇…テレビ朝日系「熱闘甲子園」のキャスターを務める斎藤佑樹氏(36)は「聖和学園の斎藤佑樹投手は春先に知って、どんな投手なのかなと、ずっと気になっていました。あの仙台育英を破って、実力でここまで勝ち抜いてきたのは、本当にすごいことだと思います」と称賛。「この夏、甲子園でどんなピッチングをするのか、とても楽しみにしています」と期待した。キャスターとして、直接本人を取材する機会もありそうだ。

 ◆聖和学園(仙台市)1930年創立の私立校。86年に現校名となり、2006年に全コースを男女共学化。生徒数1612人。女子バスケットボール部、男女ともにサッカー部は全国レベル。野球部は04年創部。部員数74人。主なOBは庄司陽斗(DeNA育成)、斎藤恵太(J2岡山)。多賀城市の仙台育英野球部グラウンドと名取市にある聖和学園のグラウンドは約20キロ離れている。

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