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【元大関・琴風の目】照ノ富士の敗戦は専門家でも解説難…少しだけ相撲の神様に見放されたという表現を使うしかない

スポーツ報知 / 2024年7月25日 6時15分

大の里に敗れ、花道を引き揚げる照ノ富士 (カメラ・馬場 秀則)

◆大相撲 ▽名古屋場所11日目(24日・ドルフィンズアリーナ)

 専門家でも抽象的な解説になってしまうほどの一番だった。照ノ富士が少しだけ相撲の神様に見放されたという表現を使うしかない。左足から踏み込んで右肩から当たった。左前まわしを取ったのは作戦通り。先場所はもろ差しを許して投げに逃げようとして墓穴を掘った。同じミスは繰り返さない攻めでもあった。右は差すのか下手を取るのかだけで、万全の体勢で一気に前に出た。敗因を挙げるなら照ノ富士の足が一瞬だけそろったことだった。

 勝負は8割方、照ノ富士の相撲だった。馬力、圧力とも抜群。前に手をつくのではなく、ダイビングしながら落ちたことも強烈な勢いを証明している。前への圧力と大の里の横の動きがタイミング良く重なっただけと諦めるしかない。照ノ富士の悔しい気持ちは理解できるが、引きずる負けではない。12日目以降も平常心で土俵に上がれるだろう。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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