【球宴】近藤健介、史上３人目の１試合５安打も「いやいやもう、ホームランを打ちたいなと思って」

４回無死満塁、中前適時打を放つ近藤健介（カメラ・中島　傑）

◆マイナビオールスターゲーム２０２４　全セ１０―１６全パ（２４日・神宮）

　全パのソフトバンク・近藤はどん欲だった。８回２死一、三塁の６打席目に右腕・大西のスライダーを右前にはじき返して、史上３人目となる球宴最多タイの５安打をマーク。安打を狙ったのかと問われると「いやいやもう、ホームランを打ちたいなと思って」とほほ笑んだ。２打点も挙げる活躍で大爆発だった全パ打線の一翼を担い、敢闘選手賞に輝いた。

　球宴ならではの貴重な時間を楽しんだ。打撃練習中に面識のなかったオースティン（ＤｅＮＡ）にアドバイスを求めた。「それを参考に打つことができました。タイミングの取り方、バットの軌道、インパクトの意識だったり、打撃練習で軽く打っていたので、その意味を聞きながら。話せて良かったです」。即座に結果で示すのも好打者たるゆえん。まだまだ進化の過程だ。

　試合前には初出場のホームランダービーで優勝。巧みなバットコントロールに長打力も兼ね備える。「いい後半戦に向けての弾みになるかなと思います。優勝に向けてやっていきたい」。リーグ唯一の３割打者＆同２位１３発のスラッガーは、夢舞台でもその打棒を遺憾なく発揮した。

（小松　真也）