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「この負けをきっかけに成長できれば」横浜の強打捕手・椎木卿五サイクル安打も及ばず 父と同じプロ目指す

スポーツ報知 / 2024年7月25日 5時35分

9回2死、中安打放った横浜・椎木卿五(カメラ・頓所美代子)

◆第106回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽決勝 東海大相模6―4横浜(24日・横浜スタジアム)

 横浜の3番・椎木卿五は、最後まで主砲の仕事を全うした。「自分が打てば、絶対に逆転できる」。2点を追う9回2死。サイクル安打達成となる中前打で出塁すると、ベンチに向かって気持ちを爆発させた。「あとは任せた!」

 次打者の安打でチャンスは広がったが、反撃はそこまでだった。「やり切ったとは思うが、勝ちたかった」。二塁走者の椎木は、三塁を回ったところで、しばらく立ち尽くしていた。

 初回に先制の適時二塁打。3回には逆方向への右越えソロで追加点を挙げた。7回には三塁打を放ち、チームをけん引し続けた。今大会、26打数14安打で打率5割3分8厘、2本塁打をマークした強打者の次の夢は、中日、ロッテ、西武で捕手としてプレーした父・匠さん(53)と同じプロだ。「この負けをきっかけに成長できれば」と前を向いた。

 5月に主将の座を2年の阿部葉太に譲った。「『プレーに専念して、チームを勝たせてくれ』と(村田浩明監督に)言われました。悔しかったですが、とことんやってやろうと…」。決勝でのサイクルヒットは、有言実行の証しだ。「阿部がキャプテンのチームを、甲子園に連れていきたかった」。前主将らしい、責任感に満ちた言葉だった。(浜木 俊介)

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