ノア征矢学、「N―1」優勝へ「肉体改造」…独占直撃で「今年にかける並々ならぬ思い」激白…8・4横浜武道館開幕
スポーツ報知 / 2024年7月25日 9時0分
プロレスリング・ノアの真夏の最強決定戦「N―1 VICTORY 2024」が8・4横浜武道館で開幕する。
6回目を迎える今年の「N―1」は、A、Bブロックにそれぞれ8選手計16選手が参加。開幕戦の横浜武道館から8月25日の愛知・名古屋国際会議場大会まで公式戦を行い、9月1日大阪・エディオンアリーナ大阪第1競技場大会にてAブロック、Bブロックの1位選手による優勝決定戦を行う。
スポーツ報知では昨年の「N―1」で旋風を巻き起こした征矢学を直撃。真夏の活躍を糧に今年1・2有明アリーナで拳王が持つGHCヘビー級王座への挑戦までたどり着いたが3・14横浜武道館大会を最後に「肘部管症候群」の手術で4か月あまり欠場に追い込まれた。手術を決断した裏側には「N―1」出場があったことを告白した征矢が今大会にかける思いを激白した。
昨年の大会。前夜祭となる「N―1ランブル」で優勝。開幕戦で中嶋勝彦を破るなど旋風を巻き起こすも勝ち点で並んだ潮崎豪との「優勝戦進出決定戦」に敗れ無念の涙を流した。
「あの時を振り返ると潮崎豪と差があったと思います。それは、プロレスをやってきた差。潮崎豪のスタミナ、場数…。想定していない引き出しを開けられて動揺した自分がいました」
1年前の悔しさを吐露したが大会での活躍で一気に飛躍しGHC挑戦までたどり着いた。ベルトに届かなかったが拳王を追い詰めた内容は、さらなる進化を証明した。飛躍が期待された直後に手術を決断した。
「2年ぐらい前から左肘がしびれて、ペットボトルのキャップを自力で開けられないほど握力が落ちました。それでもマッサージとかでケアをして戦っていたんですが、今度は右にも同じしびれが出て『やばいな』と思って…。病院の先生からは『手術するしかない。放っておいたら悪化するだけ』とお聞きして…」
そして、メスを入れることを決断。その背景にあったのが「N―1」だった。
「N―1に出るためです。迷惑をおかけしてしまいますが、そのために欠場することをお願いしました。だからこそ、昨年以上に今年にかける思いは並々ならぬ気持ちがあります」
手術は2時間ほどで無事終了。2日間の入院を経てリハビリ、練習に専念してきた。欠場に入った時、決断したことがあった。
「休んでいる間、自分は何もできない。だから自分は自分なりに欠場して何かできないか?と考え、何か変わろうと思い、初めて肉体改造することを決断しました」
ケガで戦いを奪われた失意を征矢は、自らの肉体を改造する挑戦する日々へ変えた。「You Tube」で配信されている様々なトレーニング方法、食事制限などを徹底的に調べ参考にし「肉体改造」に着手した。体重、体脂肪率など具体的な数値の目標は設定せず「腹筋を割る」ことを目指した。
「人はそれぞれ一日に消費するカロリーがあるので、食事で摂取するカロリーをそれ以下に抑える方法で挑戦しました。自分は消費カロリーが3000なのでそれ以下に抑えて食事をしました。ただ、あんまりビッチリ制限すると続かないと知ったので、食事の回数も3食だったり、4食の日もあったりそこは気にしないでやりました」
具体的には炭水化物を抑えた。
「炭水化物を抜くのは、よくないとYou Tubeでも言っていたので、量を減らす方法でやりました。自分はご飯が大好きで今までは白米を一食でラーメンどんぶりに二合をよそって食べていました。それを300グラムに減らしました。最初は物足りないと思ったけど、そこまでおなかは減らなかった。意外に人間は順応すると思いました」
さらにおかずにも気を配った。
「鶏の胸肉とかを多く食べました。あと基本的に魚は脂肪が多いんですけど、吸収すると代謝をあげてくる脂肪なんで魚を食べるようにしました。今まではおいしそうなものを好きに食べていたのでまったくそんなことに興味はなかったんですが、今回、体にいい、よくない食い物とかを知って食品に貼られている成分表を意識するようになりました。あと、これを食べると体にどういう効果があるのか?とかちょっとした勉強になりました」
妻で女子プロレスラーの日向小陽も「肉体改造」に協力した。
「同じものを食ってましたので嫁もやせました」
トレーニング方法も変えた。
「今までは重たいのを10回あげていたんですが1回のセットで10回をぎりぎりやるんじゃなくて、できる重さで20回やるようにした。それを連続で20回3セットとかでやる方法に変えました。腹筋もローラーを使う方法に変えました」
約3か月あまりの「肉体改造」で体重は108キロから98キロと10キロ減量。そして目標だった腹筋は割れ肉体改造は成功した。すべては「N―1」で優勝するためだ。今年は世界最大の団体「WWE」のNXTから強豪が参戦する。
「日本だけじゃなく世界が相手になりますからそこは楽しみです」
欠場を糧にした8・4開幕戦。相手は1月に敗れた拳王だ。
「越えないといけない相手。見た目だけじゃなくて気持ちも変わって挑みます」
プロレスラーの戦いはリング上だけではない。見えない場所でも戦っている。リングから消えた日々で自らと戦っていた征矢。プロレスラーの生き様を証明する「N―1」だ。
(福留 崇広)
▼「N―1」出場選手は以下の通り
◆Aブロック
清宮海斗(2年ぶり4回目の出場)
潮崎豪(3年連続5回目の出場/2023年優勝者)
マサ北宮(6年連続6回目の出場)
大岩陵平(新日本プロレス/初出場)
ジャック・モリス(3年連続3回目の出場)
ドラゴン・ベイン(初出場)
ルイス・マンテ(DRAGONGATE/初出場)
ジョシュ・ブリッグス(NXT/初出場)
◆Bブロック
拳王(6年連続6回目の出場)
征矢学(2年連続4回目の出場)
佐々木憂流迦(初出場)
稲村愛輝(2年連続3回目の出場)
イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.(3年連続4回目の出場)
アルファ・ウルフ(初出場)
タイタス・アレクサンダー(初出場)
タビオン・ハイツ(NXT/初出場)
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