次期朝ドラ「おむすび」は阪神・淡路大震災描く…神戸出身・新納慎也「古傷がヒリヒリするような感覚」

NHKの次期連続テレビ小説「おむすび」の神戸編に出演する（上段左から）緒形直人、キムラ緑子、新納慎也、（下段左から）内場勝則、ミルクボーイ・内海崇、岡嶋秀昭

　ＮＨＫ大阪放送局は２５日、制作を担当する次期連続テレビ小説「おむすび」（主演・橋本環奈、９月３０日スタート）の神戸編に出演する緒形直人、キムラ緑子、新納（にいろ）慎也、吉本新喜劇・内場勝則、ミルクボーイ・内海崇、岡嶋秀昭の新キャスト６人を発表した。

　「おむすび」は平成が始まった日に生まれたヒロイン・米田結（橋本）がギャルとして成長しながら、管理栄養士を目指すドラマ。結の高校時代から物語は始まるが、結は１９９５年１月１７日に阪神・淡路大震災が発生した直後まで神戸で暮らしており、その後、福岡・糸島市に移り住む。神戸編の放送時期は明かされなかったが、幼少期が序盤ではないケースは「芋たこなんきん」（０６年度後期）の例があり、「甘辛しゃん」（９７年度後期）、「わかば」（０４年後期）では阪神・淡路大震災を扱っている。

　ドラマが中・終盤に入る頃には大震災発生から３０年で、避難所に多くのおむすびが届けられたことから１月１７日は「おむすびの日」に制定されている。

　「ブギウギ」でキザな外国帰りの舞台演出家・松永を演じて、大阪局制作２年連続出演の新納は、神戸市出身。震災復興に奔走する同市職員役で「昨年に引き続き朝ドラ出演となり大変うれしく思っています。しかし昨年（ブギウギ）とは『真逆』と言ってよい様な役柄になりそうです」とコメント。

　「神戸出身者として、阪神・淡路大震災も描く作品ということに、古傷がヒリヒリするような感覚を覚えました。それは『傷』であり、もしかしたら『誇り』でもある気がします。この感情をなんとか芝居に反映させつつ、地震大国である日本が歩んで来たように、力強くパワーある作品が出来上がればと思っています」と張り切る。

　緒形は「ファイト」（０５年度前期）以来２作目の朝ドラ。靴職人役で「この人物の心を丁寧に演じたいと思っています。現場は活気があり、良い作品を届けようと皆で頑張っています。その思いを届けたいです」とコメントを寄せた。