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【オリックス】宮城大弥、巻き返しへ強い覚悟「このままでは終わりません」 甲子園出場の母校・興南にもエール…独占コラム「一生百錬」

スポーツ報知 / 2024年7月26日 5時0分

宮城大弥

 オリックス・宮城大弥投手(22)が25日、借金5の5位から巻き返しにかける決意を明かした。5年目の今季は初めて開幕投手を務め、5月に左大胸筋の筋損傷で離脱。まだ3勝(5敗)にとどまっている。後半戦開幕となる26日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)に先発するエース。スポーツ報知の独占コラム「一生百錬」で、甲子園出場が決まった母校・興南への思いなどもつづった。

 スポーツ報知の読者の皆さん、ご無沙汰しています。ファンの方々に期待されているのは年々、感じています。僕自身も、けがで1軍にいなかったり、ふがいない試合が多かったり。残念な思いをさせてしまい、本当に申し訳ないです。

 僕自身、プロに入って初めて離脱を経験しました。一番苦しかったのは、けがをした直後です。ボールを投げることができなかったからです。ずっと1軍にいること、けがをせずに最後まで投げること。最低限としていた目標が、5月に達成できなくなりました。

 悔しさ、歯がゆさ、自分への腹立たしさ。ボールを見ると、気持ちが落ち込みました。でも、関わってくれる全ての人が「大丈夫」と言ってくれました。早く治す、必ず投げられる。そう信じて、リハビリに取り組むことができました。

 前半戦で悔いが残っているのは、7月17日の西武戦(ベルーナD)【注】です。できるなら6回からやり直したいです。ボールでいい場面でストライクを投げたり、淡々と勝負してしまいました。あれだけ連打を食らいましたが、絶対に止められるポイントはあります。ひと呼吸置く。カウントを見て、きっちりとボール球を投げる。時間や余裕という部分が、足りなかったと思います。きょうから始まる後半戦では、いかにミスを少なくできるかが大事になります。

 本格的な夏を迎え、母校の興南高校は甲子園出場を決めました。この時期は、苦しかった思い出の方が多いです…(笑い)。当時はアンダーシャツの上にカッパ、その上に練習用のユニホームを着ていました。汗が出始めるともう、止まりません。袖から永遠に汗が垂れてきます。携帯電話を触れるのも、平日の10分だけ。朝にランダムで3人が当てられる「1分間スピーチ」では、ちゃんと物事を考えることを学びました。

 よく言われる「青春」は経験しませんでしたけど、自分が選んだ道です。野球に取り組む姿勢、精神面や私生活でも鍛えてもらいました。後輩たちにも、悔いのない戦いをしてもらいたいです。個人的な目標は、2ケタ勝利と規定投球回。チームとして一つでも順位を上げたいですし、このままでは終わりません。(宮城 大弥)

 【注】左大胸筋の筋損傷から復帰3試合目。5回までわずか1四球だったが、6回1死から暗転した。古賀に初安打を許すと、4連打で2失点。山村の中犠飛、野村大、岸に長短打を食らい、今季ワーストの5失点(5回2/3)で5敗目を喫した。

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