【パリ五輪】錦織圭、マリー、ナダルの現役引退に寂しさ「なにかポロッと、失う瞬間」ダブルス初戦でマリーと対戦へ

練習を行う錦織圭

　【パリ（２５日）ペン＝大谷翔太】テニス男子シングルスで元世界ランキング４位の錦織圭（ユニクロ）が２５日、パリ五輪に向けてパリ・ローランギャロスで練習を行った。３４歳で迎える五輪は、２００８年北京大会から５大会連続。練習後取材に応じ「五輪は日本を代表して戦える場。少しでも色んな人に見てもらえるように、自分も活躍してかっこいい姿を見せられたら」と、意気込みを語った。

　シングルスとダブルス２種目にエントリーする錦織。この日行われた組み合わせ抽選の結果、ダニエル太郎（エイブル）と組む男子ダブルスは、今大会限りでの現役引退を表明している英国のＡ・マリー、Ｄ・エバンス組と１回戦であたることが決まった。同じくＲ・ナダル（スペイン）も今季限りでの引退を示唆。長く４大大会でもしのぎを削ってきた世代として、錦織も「さみしい面はある。彼らは自分のモチベーションとしていてくれたので。自分のテニス人生の中で、なにかポロッと、失う瞬間かなと今は感じている」と率直な思いを明かした。

　マリーと迎える最後の一戦については「ちょっと、複雑な心境」と錦織。マリーはシングルスの出場はせず、ダブルスに専念。それだけに「もちろん最後にやりたいというのは、ナダルも、ジョコ（ビッチ）も、マリーもやりたいと思ってたので。ダブルスでも戦えるということは、いい面と、複雑な心境ではある」と語った。３種目出場とハードなスケジュールだが、メダル獲得を目指す。錦織は「東京の時は３つ出たいと思ってた。今回はクレーで天候も良い。なんとか３つ、体が持てば。どこかでいい結果がでたらうれしい」と一戦必勝を誓った。