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炎鵬白星締め 脊髄損傷による長期休場明けで6勝1敗「土俵に上がれる喜びが何より代えがたい最高の瞬間」

スポーツ報知 / 2024年7月26日 11時23分

炎鵬(右)が押し出しで大雄翔を破り6勝1敗で場所を終えた(カメラ・今西 淳)

◆大相撲 ▽名古屋場所13日目(26日・ドルフィンズアリーナ)

 脊髄損傷のため7場所連続休場から復帰した、元幕内で西序ノ口13枚目・炎鵬(伊勢ケ浜)が7番相撲を白星で締めた。同10枚目・大雄翔(追手風)との一番。相手の突っ張りになかなか懐へ飛び込むことはできなかったが、はたいてきたところをを見逃さずに一気に逆襲に転じた。最後は押し出し、相手を土俵下まで吹っ飛ばした。

 無事に本場所を走破し、「ホッとしていますね」と一息。復帰場所は6勝1敗で終えた。「正直、自分がイメージしているものとはまだ程遠いというか、納得がいく相撲は一番もなかったですね。良くない癖というか、苦し紛れというか…。相撲が下手です」と自らに厳しく話した。

 再起不能寸前の状況を乗り越えての復帰の土俵だった。十両だった昨年夏場所、異変に襲われた。持病の首痛が悪化し、初日から9連敗を喫した後に部屋へ戻ると体が動かなくなり、翌日から休場。脊髄損傷のため2週間の入院中は寝たきり。医師からは日常生活に戻るために相撲は断念するよう告げられた。何度も引退が頭をよぎったが「相撲は生きがい」とする炎鵬は、諦めきれなかった。複数の病院を訪ねている中で回復の兆候が現れた。また首の負傷で一時引退危機にあったラグビー元日本代表の堀江翔太氏をW杯4大会連続出場へと導いた佐藤義人トレーナーとの出会いもあり、首に負担のかからない体の使い方などを学んだ。

 多くの周囲の人々に支えられ、1本のひもを結ぶ練習から始まった壮絶なリハビリなどの日々を乗り越えて戻ってきた土俵。それだけに「全てが久しぶり。正直、反省だらけですけど、7番取れたことが一番大きなことかなと思います。相撲が楽しい。土俵に上がれる喜びが、何より代えがたい最高の瞬間です」と、かみしめた。日々、体の状態も変化し、今場所中も「ちょっと体の状態が良くないな、ということはありました。今日(26日)も良かったと言われれば、そうでもないです」と明かす。

 それでも「その中で土俵に上がらなければいけないのは、わかっていたことですから」と炎鵬。そのためにも「(場所で)相撲がない日でも、あるような気持ちで、リズムを崩さずに毎日、やれることはやってきました」と語った。

 来場所は序二段復帰が濃厚。今後に向け「正直に言って、このままでは厳しいと感じていますし、相撲に対して真摯(しんし)に、まっすぐにやっていかないと、この先はなかなか見えてこないと思います。1敗したということをしっかり反省して、来場所は今場所以上に相撲が取れるように、稽古していきたいです。一日、一日を一生懸命に、今を生きていきたいと思います」と気持ちを新たにした。

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