阿部監督「明日以降、出したくなっちゃうよね」巨人新外国人・モンテスのデビュー代打安打で遊撃争い激化必至

７回２死、代打・モンテスが右翼線に二塁打を放つ（捕手・山本＝カメラ・堺　恒志）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　ＤｅＮＡ２―５巨人（２６日・横浜）

　名刺代わりの快音を響かせた。モンテスは悠々と二塁に到達し、大歓声を浴びながら笑顔をはじけさせた。２６日に出場選手登録され、来日初打席で右翼線二塁打。「最高の気分です。本当に興奮しています」。チームで浸透している両手でＹの字をつくる「ワイワイポーズ」で仲間と喜びを分かち合い「チームメートがやっていたのを見たのでやってみました」と、早くもチームの一員となった。

　２―２の７回２死から代打で登場。２２年に対戦経験があるＤｅＮＡ・ジャクソンが２球目に投じた１５３キロ直球をつまりながらもコンパクトに逆方向へはじき返した。「直球が非常に素晴らしい投手なので、それを捉えられて良かった」と、２年ぶりの対戦で決め球を迷わず強振した。

　初体験の日本文化から活力を得た。志願して帯同した３軍の福島遠征中だった２０日の夜。チーム宿舎の夕食で、小鍋に入ったすき焼きが振る舞われた。初体験だったが自らガスバーナーを用いる形式に戸惑いながらも着火に成功し、地元名産の福島牛を堪能。日本文化に興味津々の助っ人は「そういうスタイルも含めて初めてで驚きました。味もすごくおいしかった。日本食大好きです」と英気を養った。

　モンテスの躍動が内野争いを激化させる。ファームの実戦５試合は三遊間を守り、初昇格をした試合前は遊撃でノックを受けた。ベンチスタートとなったが、阿部監督は「どんな形であれね、初打席でヒットは素晴らしいと思うし。明日以降、出したくなっちゃうよね」と、いきなりのアピールに笑顔。モンテスは「そう言っていただけて非常にうれしい。どんな形であれチームに貢献したい」とアンサーした。

　試合後に受け取った記念球は大事に保管する予定だ。「熱狂的な応援団の方の後押しを受けて活躍することができた。日本の応援をどんどん、知っていきたい」。好スタートを切ったモンテスが、後半戦の混セを勝ち抜く原動力になる。（内田　拓希）