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【高校野球】「逆転の報徳」二枚看板下げる大勝負でサヨナラ王手 大角健二監督「しびれました」

スポーツ報知 / 2024年7月27日 5時0分

延長10回1死二、三塁、サヨナラとなる適時打を放った報徳学園・福留希空(カメラ・渡辺 了文)

◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽準決勝 報徳学園5X―4社=延長10回タイブレーク=(26日・ほっともっとフィールド神戸)

 兵庫大会では、2年連続センバツ準優勝の報徳学園が3連覇を狙った社に延長10回タイブレークでサヨナラ勝ちし、広島・小園を擁した2018年以来6年ぶりの決勝進出を決めた。春夏連続の甲子園出場をかけ、昨年準Vの明石商と対決する。

 腹をくくった。2―4の7回1死一、三塁。最低でも残り2イニングを残す状況で、大角健二監督(44)は今朝丸裕喜投手の代打に貞岡拓磨内野手(ともに3年)を送った。今朝丸は直前の守りで間木歩投手(3年)を救援しており、この時点でセンバツ準Vを支えた両腕を使い切った。「しびれました。間木、今朝丸がこれだけ失点が多いのは基本的にない。そこで動揺せず、みんながしっかりつないでくれた」。その貞岡の左犠飛で1点差に迫り、続く西村大和三塁手(3年)の右前打で同点。一気に劣勢をはね返した。

 6回まで1失点の間木は7回に勝ち越しを許した。なお1死一、三塁で今朝丸が投入されたが、失策が絡んでさらに2点を献上。流れが社に傾く中、代打の決断を後押ししたのは他の3投手の成長だった。「3人がここまできっちり仕事をしてくれていた。そういう意味では、一か八かというよりは信用して送り出せた」。左の伊藤功真、センバツベンチ外の上阪昊誠と今堀佑哉(いずれも3年)は、今夏計17回無失点と二枚看板に劣らぬ働き。この日も、伊藤と上阪が8回からの3イニングを0でつないだ。指揮官は「決勝も思い切った采配がまたできるなと、頼もしい投手陣を見れた」と目を細めた。

 ここ2年のセンバツで3戦全勝と得意にしたタイブレークに持ち込むと、最後は延長10回1死二、三塁で福留希空(のあ)中堅手(3年)が中越えのサヨナラ適時打。「(2ボール1ストライクで)大角先生から『次の球行け』のサインが来た」。指揮官の心意気に主将が意地で応え、6年ぶりの決勝だ。「夏は全然行けていないので、僕たちの代で大角先生と一緒に甲子園に行けたら。全員で勝って、甲子園に乗り込みたい」と福留。真骨頂を発揮した「逆転の報徳」が、いよいよ戦国・兵庫の夏に終止符を打つ。(瀬川 楓花)

 ◆逆転の報徳 甲子園初出場の1961年夏1回戦・倉敷工戦。両軍無得点で迎えた延長11回に一挙6点を先行されるが、その裏2死からの4連打などで同点に追いつき、続く12回にサヨナラ勝ち。これを機に「逆転の報徳」の異名を得た。81年夏は3回戦で荒木大輔を擁する早実に8、9回で4点差を追いつき、延長10回にサヨナラ勝ち。エース金村義明(スポーツ報知評論家)が全6試合完投で夏初優勝を成し遂げた。昨春は準決勝で7、8回に5点を挙げ、連覇を狙う大阪桐蔭に0―5から逆転勝ちした。

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