1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

結婚を公表した「おにぎり君」初優勝に望みつなぐ3個目金星に「ありえない。ふわふわした感じ」

スポーツ報知 / 2024年7月28日 5時30分

照ノ富士を倒した隆の勝の頭部に観客が投げた座布団が直撃する(カメラ・今西 淳)

◆大相撲 ▽名古屋場所14日目(27日・ドルフィンズアリーナ)

 東前頭6枚目・隆の勝が、初優勝に望みをつなぐ大きな金星を挙げた。1敗で単独首位の横綱・照ノ富士に寄り切りで快勝。優勝争いは2敗目を喫した照ノ富士と、3敗を守った隆の勝の2人に絞られた。逆転Vには千秋楽で自身が新関脇・大の里に勝ち、照ノ富士が大関・琴桜に敗れた上で、優勝決定戦で横綱に勝利することが条件となる。大関陥落が決まっている貴景勝は9敗目となった。

 無数の座布団が舞う中、隆の勝は夢心地だった。首位を快走する照ノ富士から自身3個目の金星。「えっ、ありえない。ふわふわした感じ」と放心状態になった。飛んできた座布団が頭部を直撃して我に返った。千秋楽まで優勝争いに踏みとどまり、支度部屋では同じ常盤山部屋の貴景勝から「おめでとう」と出迎えられた。三角形のおにぎりに顔が似ていることから、ファンの間で「おにぎり君」の愛称で親しまれる。愛らしいスマイルがこぼれた。

 横綱に敗れれば初優勝を逃すところだった。立ち合いで相手に右腕をたぐられかけたが、左おっつけ、右のど輪で上体を起こして一気に前進して寄り切った。「調子のいい横綱に勝てたので自信になる」。殊勲の勝利を振り返り、また笑った。

 8日目から7連勝。好調の要因については「押す力が増している」と自己分析した。2年前からは毎場所、自分の取組を見直しては反省を繰り返す。気づいた点をメモ書きし、それを自宅の玄関に貼るなどした。課題を毎日、目にすることで自分の意識を高めた。突き押し自慢の貴景勝との稽古も生きている。

 場所前の今月2日には、一般女性と結婚していたことを公表。取組後には毎日、妻からメッセージが届く。「『勝ったね』くらい。それで十分だと思う。会った時に言ってくれれば。もう一人じゃないので。悲しませないように」と気を引き締めた。

 優勝争いは22年夏場所でも経験済みだ。当時は終盤で一時首位に立つもV逸。「あの時は頭が真っ白だった。今はその時よりも自信を持って、落ち着いている」と精神面の成長を強調した。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降で、13日目までにトップと2差がついてから逆転優勝すれば初めてのケースになる。横綱と1差に迫り、千秋楽は大の里戦。初賜杯のチャンスにも「意識はない。まだ遠い」と気負いはない。無欲を貫いた先に“史上最大の逆転劇”が待つ。(大西 健太)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください