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【高校野球】小松大谷 9回8点差逆転サヨナラ負けから10年 ミスター寄贈バットで星稜にリベンジ

スポーツ報知 / 2024年7月28日 6時0分

星稜に勝利し、甲子園出場を決めた小松大谷ナインは喜びを爆発させた(カメラ・加藤 弘士)

◆第106回全国高校野球選手権石川大会 ▽決勝 小松大谷5-0星稜(27日・石川県立野球場)

 全国16地区で決勝が行われ、代表校が決まった。石川では小松大谷がセンバツ4強の強豪・星稜に5―0で完封勝ちし、3年ぶり3度目の夏切符。打撃陣は巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(88)=報知新聞社客員=から贈呈された新基準金属バットで好機を演出。2014年の決勝で夏の地方大会史上、最終回最大となる8点差逆転サヨナラ負けを喫した宿敵にリベンジした。

 人さし指を突き上げ、マウンドへ突進した。砂ぼこりが舞う中、小松大谷ナインが激しく体をぶつけ合った。宿敵に完封勝ちしてつかんだ夏の甲子園切符。うれし泣きで抱き合う若者たちの頬を、真夏の太陽が照らした。

 「夢みたいです。本当に甲子園に行くんかなって…」。エース右腕の西川大智(3年)が笑った。丁寧にコースを突き、27アウト中、18をフライアウトに仕留めた。「打者の反応を見て、流れを呼び込む投球ができた」と爽やかに言った。

 因縁の相手だった。小松大谷は夏の石川大会で星稜との対戦は16度目。過去3勝12敗と圧倒されていた。決勝は85年に勝ってから4連敗中。中でも14年、同じ「7・27」の悲劇は忘れられない。9回に8点差を逆転されサヨナラ負け。それ以降、敗戦を伝えるスポーツ報知の紙面を練習場に掲げ、教訓としてきた。ナインは「あれから10年、次の年に(準々決勝で)勝ってから、勝てていない。リベンジしよう」と意思統一。決戦に臨んだ。

 初回1死二塁、先制の右中間2ランを放った田西称(2年)は当時小1も、鮮明に覚えている。「家で父ちゃんが、泣いていたんです…」。父・隆則さん(48)は同校OB。西野貴裕監督(49)とチームメートだった。「息子が頑張って、西野を甲子園に連れて行く」と誓い、夢は現実になった。

 “燃える男”の魂も注入した。初回1死での右越え二塁打など、3安打を放った石浦慈人(やすと・3年)は、長嶋さんから県内の高野連加盟全50校に寄贈されたバットを手に、快音を響かせた。「めっちゃ振りやすいバットをくださって、ありがとうございますと伝えたいです」と瞳を輝かせた。

 愛する石川は能登半島地震から復興のまっただ中にある。「被害を受けた方々に、勇気を届けるプレーをしたい」と東野達主将(3年)。狙うは北陸勢初の夏制覇。勢いのままに、暴れまくる。(加藤 弘士)

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