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【パリ五輪】フェンシング最強東姉妹、姉・莉央から妹・晟良へ「躍動感あるフェンシングで」東京五輪の借り妹に託す

スポーツ報知 / 2024年7月28日 11時0分

姉の東莉央(左)と妹・晟良(提供写真)

 パリ五輪のフェンシング女子フルーレ個人は28日(決勝は日本時間29日)に行われる。2大会連続出場で、メダル獲得を目指す東晟良(あずま・せら、24)は、幼少期から東京五輪代表の姉・莉央(りお、26)=ともに共同カイテック=と切磋琢磨(せっさたくま)し、成長してきた。今回は一緒の出場こそかなわなかったが、2人の思いは一つ。姉はパリで戦う妹へ「自分なりのフェンシングで」とエールを送った。

 かなわなかった夢の続きを妹に託す。姉・莉央が小5、妹・晟良が小4の時、一緒にフェンシングを始めて以来、国内の最強姉妹として切磋琢磨してきた。21年東京五輪には、フェンシング界初となる姉妹出場。そして、妹は2大会連続となるパリ五輪に挑む。今回はそろっての代表入りはならなかったが、莉央はその思いを託す。「全力を出した時の晟良は絶対に強い」。仲間として、何より家族として、活躍を誰よりも願っている。

 2人は小さい頃から、元選手の母・美樹さんの指導を受けてきた。家でも基礎練習は欠かさなかった。「構えて、一歩進む、一歩下がるとか、本当に基本的なこと」。妹の最大の魅力は「フットワーク」にあるという。「素早い攻撃力。他の日本人選手とスピードが違うので見ていておもしろい。晟良は勢いがいい。躍動感がある」。日本人離れした動きの軽快さは、持って生まれた柔軟性から。元々股関節が柔らかく「アタック動作は深い」。腰を深く沈めて相手の隙を突き、ポイントを奪っていく。

 フェンシングと歩くのはハイスピードな晟良だが、普段はマイペースでおっとりした性格。そして、ムードメーカー的存在だ。姉のある時の誕生日には「五輪目指して頑張ろう」と手紙を書いた。姉妹はお互いに認め合い、励まし合ってきた。姉もまた「晟良がいなかったら、ここまでできていなかったかもしれない」と言う。

 女子フルーレは、特に団体で初のメダルに期待が高まっている。前回の東京大会は表彰台に届かず、一緒に悔しい思いをした。そのリベンジに挑む妹へ「『全力でできた』と思えるとすっきり終われると思う。自分なりのフェンシングで戦ってほしい」。パリではじける妹の最高の笑顔を待っている。

 ◆東 莉央(あずま・りお)1998年7月27日、和歌山県出身。26歳。和歌山北高―日体大。小5から競技開始。2016年インターハイ優勝、全日本選手権で準優勝。18年アジアジュニア選手権銅メダル。19年W杯団体では妹とともに銅メダルを獲得。21年東京五輪に初出場し、女子フルーレ団体6位、個人24位。

 ◆東 晟良(あずま・せら)1999年8月20日、和歌山県出身。24歳。和歌山北高―日体大。小4から競技開始。2017年全日本選手権で女子種目初の高校生で優勝。18年アジア大会で女子フルーレ団体初の金メダル。23年世界選手権では16年ぶり団体銅メダル。五輪は初出場だった21年東京大会で団体6位、個人17位。

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