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【パリ五輪】2戦連発の山本理仁は中学時代から特別な「左足」で周囲を魅了…東京Vユース時代のコーチが語る

スポーツ報知 / 2024年7月28日 9時42分

昨シーズンまで東京Vのコーチを務めた保坂氏(カメラ・後藤 亮太)

◆パリ五輪サッカー男子▽1次リーグ第2戦 日本1―0マリ(27日・ボルドー競技場)

 【ボルドー(フランス)=後藤亮太】日本はマリに1―0で勝利し、1次リーグ最終戦を待たずに決勝トーナメント進出を決めた。勝利を呼び込んだのは、2試合連続で得点を決めたMF山本理仁(22)=シントトロイデン=だ。0―0の後半37分、FW細谷真大が起点となったカウンターから、こぼれ球を左足で泥臭く押し込んだ。山本が東京Vユース、東京Vに在籍していた時のコーチだった保坂信之さん(54)がこのほどスポーツ報知の取材に応じ、山本との衝撃の出会いを明かした。(取材・構成=後藤 亮太)

 その1試合が、とにかく衝撃的だった。山本が東京Vジュニアユースに在籍していた中学3年の時のこと。保坂さんはある大会に出場していた山本のプレーを初めて見た瞬間、心を奪われた。「もう俺、仕事辞めていいやと思って。この子たちとサッカー出来るなら全部を投げ出していいとなりました」。山本の1学年上で、現在東京Vの主将MF森田晃樹とともにピッチ上で君臨する姿は、サッカースクールで指導者をしていた自身の未来を変えた。

 実際に1年ほどかけて仕事を整理して、18年からかつて自身もプレーしていたヴェルディのユースコーチに就任したが、コーチになるまでの1年間は公式戦を全て観戦して、追いかけた。何がそこまで心を引きつけたのか。「自然とボールが集まるし、左足のクオリティーっていうか、精度が高いじゃないですか。その年代で。全てがわかってますよみたいな感じで、先輩たちを操っているそのたたずまいに、日本にもこういう選手いるんだなと思いました」。その特別な「左足」に世界を見た。

 当時の監督だった永井秀樹氏(現在J1神戸スポーツダイレクター)とともに、立ち位置やプレー原則を伝え、17歳でトップチーム昇格を果たし、世代別代表にも常に招集されるなど、エリート街道を歩んできた。それでも、保坂さんはユースの時はいつも練習中に「フォーデンはあそこ通すぞ」と、山本の1学年上で世界で活躍するMFフォーデン(マンチェスターC)を引き合いに出し、発破をかけていたという。

 その真意は誰よりも、その才能にほれ込み、信じているからこそ。「絶対にフォーデンよりも、理仁の方がいいって俺は思っていた。よくLINEするんですけど、フォーデンに負けるなよって。理仁はあんなもんじゃないですよ」。初戦はミドルシュート、この日はゴール前まで進入し、最後は泥臭く押し込んだ。いずれも左足でゴールをこじ開け、16年リオの浅野拓磨、21年東京の久保建英に続く、五輪初戦からの2戦連発を達成。パリ五輪世代のトップランナーとして走ってきた「天才」が見せ続ける、真夏の祭典でのまばゆい輝き。その底知れぬ才能が、大舞台でさらに引き出されることを保坂さんは信じている。

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