阿部監督の対策的中 巨人キラー・ケイをビッグイニングで沈める

９回無死、右中間にソロ本塁打を放った丸佳浩を拍手で迎える阿部慎之助監督（カメラ・中島　傑）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　ＤｅＮＡ０―６巨人（２８日・横浜）

　阿部監督のケイ対策が的中した。５番に固定していた大城卓を２４試合ぶりにスタメンから外し、前日３安打の新助っ人・モンテスを抜てきした。３番のヘルナンデスから９番の菅野まで右打者を７人並べ、７月１４日の前回対戦（東京Ｄ）で８回無失点の好投を許した左腕から５得点。「ケイをずっと打てなかったんですけど、何とかみんなでつないで、やっと多少は感じはつかめたのかなと思います」と手応えをつかんだ。

　マジックも決まった。５回１死一塁。小林の打席で、初球にいきなりエンドランを仕掛けた。セカンドの牧が定位置であれば二ゴロの打球だったが、一塁走者の坂本がスタートを切ったことで、牧が二塁ベースカバーに移動。一、二塁間を抜くヒットとなり、一挙５点のビッグイニングにつながった。「勝負をかけたのもあるしね」という一手で流れを一気に引き寄せた。

　５連勝で貯金も今季最多を更新する１１に伸ばした。３０日から敵地に乗り込み、阪神と３連戦を戦う。「いい形で甲子園に乗り込めるんでね。また外の球場が続くけど、何とか勝ち越せるように頑張りたい」。さえ渡るタクトで、阿部監督がチームを上昇気流に乗せている。（井上　信太郎）