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【パリ五輪】スケボー男子の堀米雄斗が金メダル!「諦めかけたこともあった」滑り込み五輪内定から大一番で強さを発揮し、堂々2連覇

スポーツ報知 / 2024年7月30日 1時25分

金メダルを掲げる堀米雄斗(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪 第4日 ▽スケートボード男子ストリート決勝(29日、コンコルド広場)

 【パリ(29日)=ペン・手島莉子、カメラ・小林泰斗】男子ストリート決勝で、21年東京五輪覇者の堀米雄斗(25)=三井住友DSアセットマネジメント=が金メダルを獲得した。パリ五輪予選は最終戦で優勝して代表に滑り込むなど、王者は大一番に強い。若手の台頭は著しいが、五輪2連覇を達成し、まだまだ第一人者の座は譲らない。白井空良(22)=ムラサキスポーツ=は4位だった。小野寺吟雲(ぎんう、14)は決勝に進めなかった。

* * *

 堀米が暫定7位からの大逆転で連覇を決めた。ベストトリック2~4本目を失敗し、後がなくなった最終滑走。こだわり続けた大技を決め、ほえた。全選手最高の97・08点をマーク。合計281・14点とし、連続金メダルを手にした。2位と0・10点差で制した。すさまじい土壇場の集中力で、五輪初代王者がパリの地でも頂点に立った。

 だが、この3年は順風満帆ではなかった。東京で金メダルに輝き、インスタグラムのフォロワーは試合直後に20万人増。「1週間くらい当日の記憶がない」というほど日常とかけ離れた“堀米フィーバー”だった。パリ五輪で2連覇が期待される中、22年6月からの予選大会では大苦戦。一発技の「ベストトリック」を得意としていたが、パリ五輪からは45秒間の「ラン」の得点比重が増えたことも要因の一つだった。

 思うようなスコアが出せず「この2年間は地獄というか、何をやってもうまくいかなかった」。それでも諦めなかった。ベストトリックで使っていた大技も組み込んだランの構成を、一から模索。競技を始めた当初から「できるまで帰らない」というほどの鍛錬が“堀米流”で、日本代表の早川大輔コーチ(49)も「他選手が10回中7回成功で完成だと思う技を、雄斗は10回すべて成功させないと大会で出さない」と明かす。持ち技の成功率はライバルを圧倒する。滑り込み切符から 日本勢5番手の代表圏外で迎えた今年6月の最終戦。堀米はランで2番手につけ、ベストトリックで突き放す逆転の代表入り。パリ五輪切符を土壇場でつかみ、「光が見えた」と爽快に笑った。ヒーローのようにやってのける強さが堀米にはある。

 独創性あふれる堀米の技は、観客を魅了する。昔のスケートビデオを研究し「この動きを今やったら、みんな驚くだろう」。現代版に落とし込み「誰もやったことがない」という新しい技を日々、模索する。「スケボーが好き。自分の技を成長させていきたいという気持ちはいつになっても変わらない」。純粋な気持ちを忘れないスケボー界の王者。今回の金メダルで、世代交代はまだまだ先になりそうだ。(手島 莉子)

 堀米雄斗「ここまで来るのに、諦めかけたこともあった。イヤホンつけてたんすけど音楽かけないで自分と集中できるようにして、やっていたこと、練習してきたこと。自分だけでじゃない、家族、友達、みんなに乗れたことがカギになった。逆転できて本当にうれしいです」と喜びを語った。

 ◆堀米 雄斗(ほりごめ・ゆうと)1999年1月7日、東京・江東区生まれ。25歳。父の影響で6歳からスケートボードを始める。2016年にアマチュアの登竜門、タンパ・アマで4位になる。17年から最高峰のSLSに参戦し、18年には3戦3勝の快挙。世界選手権では19年銀メダル、21年に初優勝。同年の東京五輪で初代王者に輝いた。170センチ。

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