【パリ五輪】馬術で９２年ぶり銅メダル獲得！ 大岩義明「いまだに信じられない」２０点減点を乗り越え

３位となり記念撮影する（左から）大岩義明、戸本一真、田中利幸、北島隆三（カメラ・岩田　大補）

◆パリ五輪　第４日　▽馬術　総合馬術団体決勝（２９日、ベルサイユ宮殿）

　総合馬術団体で大岩義明（ｎｉｔｔｏｈ）、戸本一真（日本中央競馬会）、北島隆三、田中利幸（ともに乗馬クラブクレイン）の日本が銅メダルを獲得した。馬術の日本勢では１９３２年ロサンゼルス五輪の障害飛越個人で優勝した西竹一以来、９２年ぶり２個目のメダルとなった。北島の馬が左の後ろ足を負傷し、今朝の段階で走行がかなわず、補欠の田中と入れ替えた。これで２０点減点され、暫定５位からスタートしたが、大逆転で表彰台に立った。

　アクシデントを乗り越えた。２８日の２種目めのクロスカントリーを終えて、メダル圏内の暫定３位につけた。だが、北島の馬が左の後ろ足を負傷していたことが判明。必死にアイシングなどのケアをしたが、回復しなかった。今朝の馬体チェックを通過できず、最終的に出走がかなわなかった。競技開始約２時間半前に補欠の田中に伝えられた。メンバーの入れ替えにより日本は２０点減点され、暫定５位に下がった。それでも「まだチャンスがあるなと思った。まだまだ諦めないつもりでいこうと、みんなで」と大岩。気持ちを切り替えて臨むと、減点を取り返して３位に食い込み、悲願のメダルをつかんだ。

　前回のメダルより９２年ぶりの偉業。２００１年より欧州挑戦した大岩は「欧州勢がすごく強いから。最初は上位争いできるようになりたいというところが始まり。何十年もかけてここまでたどりついた。やっとここまできたという感覚がある」と明かした。レベルの高い欧州で成長し、とうとう悲願にたどり着いた。「いまだに信じられないですね。泣いちゃったけど」と大岩。長年目指し続けてきたメダルを獲得し、その言葉に実感がこもった。