【パリ五輪】サーフィン東京銀の五十嵐カノア「全然リズムをつかめなかった」3回戦敗退…稲葉玲王は準々決勝へ
スポーツ報知 / 2024年7月30日 5時23分
◆パリ五輪 第4日 サーフィン(29日、タヒチ・チョープー)
男女3回戦が行われ、21年東京五輪銀メダルの五十嵐カノア(木下グループ)は7・04点で、17・40点の高スコアをたたき出したガブリエウ・メジナ(ブラジル)に敗れ、敗退となった。コナー・オレアリーも敗退。稲葉玲王は強豪フィリペ・トレド(ブラジル)に勝ち準々決勝に進んだ。松田詩野(TOKIOインカラミ)が出場する女子の3回戦は順延となった。
東京五輪準決勝の再戦で、タヒチの波は五十嵐に味方しなかった。メジナは2本目でジャッジ9・90点の超ハイスコアをマークし、先行。続けて次々と高スコアを出した。一方で五十嵐はメジナが乗った波の直前、別の波に乗っていた。「必要のない波に乗るミスをしてしまった。頭にくる」。先に高得点を出され、負けじと得点が狙う波を選ぶ必要が出て焦りも生まれた。「全然リズムをつかめなかった。自分も9点(が狙えるような質)の波を探さないといけなくなり、難しくなった」と状況はどんどん悪化。残り1分を切ってチューブライディングに挑んだが、3・37点の低評価。競技時間が終わると、諦めたような笑みを浮かべて相手に握手を求めた。
世界で最も危険な波として知られるチョープは、米カリフォルニア育ちの五十嵐にとっては恐怖心を覚えるほどで、苦手意識が強かった。23年6月にワールドゲームズ(世界選手権相当)でアジア最上位となり、全競技を通じ、日本男子の代表内定1号を勝ち取った。会場に慣れようと何度も訪れて“クセ強”な波への対応力をつけ「苦手なところが強みに変えられた」と自信を持って臨んだはずだったが、結果は出せなかった。
○…稲葉は2本合計6点とスコアこそ低いが、果敢に大波に挑んで世界最高峰チャンピオンシップ ツアー2度制覇の実力者・トレドに競り勝った。「思ったようにいかなかったが、怖さよりも、自信があった。(波の大きい)ここだったら絶対倒せると思っていた」と胸を張った。
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