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【高校野球】聖カタリナ学園夏初出場 3年生入学直後に部内暴力事件発生…練習自粛、部員減少困難乗り越えた

スポーツ報知 / 2024年7月31日 5時0分

優勝を決め、マウンドに輪を作る聖カタリナ学園の選手たち

◆第106回全国高校野球選手権愛媛大会▽決勝 聖カタリナ学園7―6西条(30日・松山中央公園)

 第106回全国高校野球選手権大会の出場を懸けた地方大会は30日、愛媛で決勝が行われ、聖カタリナ学園が勝ち、49代表校が出そろった。2022年に部内で発生した集団暴行を乗り越え、夏初出場を決めた。8月4日に大阪市内で組み合わせ抽選会が行われ、同7日に開幕する。

 9回2死一、二塁。河野嵐主将(3年)が一邪飛をつかむと、エース右腕・有馬恵叶(けいと、3年)を中心に歓喜の輪ができた。最大5点のリードから1点差に詰め寄られたものの、9回1死満塁を寺井凌大(3年)との継投でしのいだ。有馬は「野球人生で最高の瞬間でした」と、喜びを爆発させた。

 昨秋と今春の公式戦で計1勝のノーシード校が今治西、宇和島東、済美を連破して初の頂点に駆け上がった。浮田宏行監督(53)は「今の3年生は試練を乗り越えて、この決勝に立っていること自体が奇跡」と賛辞を贈った。

 現3年が入学した直後の22年5月、部内で集団暴行が起きた。同年夏は3年のみで出場し、同年の秋季大会は出場がかなわなかった。入学後、半年間は自主練習すらできず、同学年は約5人が退部した。東京出身もいる3年生は、24人中22人が寮生活を送っているが、来春まで新規寮生の募集は停止。部員は激減し、2年1人、1年15人は全て通学生だ。

 ドン底のチームを変えるべく、23年2月に浮田監督が就任した。真っ先に掲げたのは「地域に愛されるチームづくり」。元日の能登半島地震が発生した後は、デパートの前で募金活動を行い、この日の試合会場周辺の草むしりにも励んだ。「地域の人に応援してもらってこそ、甲子園に招待されるチーム」と、野球以外の取り組みを一新した。奉仕活動の様子をアップしたチームのTikTokには「みんな頑張っているね」など激励の言葉が届いた。「少しは甲子園にふさわしいチームになってきたかな」と指揮官。新たな一歩が結実した。

 21年センバツは東海大菅生に1回戦敗退。河野は「甲子園では必ず2勝します」と宣言した。今度は聖地初勝利で、同校の歴史を刻む。(森口 登生)

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