ＢＭＸフリースタイル決勝展望 東京五輪の雪辱期す中村輪夢、鍵は「新技」の成功…パリ五輪

中村輪夢

　自転車のＢＭＸで起伏のあるコースやジャンプ台を利用し、空中での技の美しさなどを競う「ＢＭＸフリースタイル・パーク」。パリ五輪で日本勢初のメダル獲得へ向けて、注目は２０２１年東京五輪で男子５位に終わった中村輪夢（りむ、２２）＝ウイングアーク１ｓｔ＝だ。

　新種目として初採用された前回五輪。中村は決勝の１回目で足が地面につく痛恨の失敗を犯し、高得点につなげられなかった。「絶対にリベンジしたい気持ちがある」と大舞台への思いは並々ならぬものがある。東京五輪翌年の世界選手権では、日本勢として初優勝する快挙を達成。今大会もメダル候補に挙げられる。

　予選では１回目８７・２０点、２回目８６・８７点をマーク。安定した走りを見せ、２回の平均８７・０３点で１２人中６位に入り、上位９人で争われる決勝進出を決めた。トップ通過したキーランダレンデービッド・レイリー（英国）は、ダイナミックな演技で観客を魅了。２回の平均点は９１・２１点と唯一の９０点超えを果たした。２位はマーカス・クリストファー（米国）の８９・４８点。東京五輪金メダリストのローガン・マーティン（豪州）は８９・３９点で３位に入った。上位勢が悲願の表彰台へのライバルと言える。

　中村は「新技を出したい。誰もやっていない技を（試合会場の）コンコルド広場で決めたい」と明言。成功率は７０％程度というが「（決勝は）攻めていく」と気合をみなぎらせた。期待が高まる決勝は、日テレ系で３１日午後８時（日本時間）から放送される。