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柔道・村尾三四郎が銀メダル 「連続技を磨けば、さらに強くなる」…アトランタ五輪金の中村兼三氏…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月1日 5時0分

惜しくも優勝を逃し、涙を流す村尾三四郎(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪 第6日 ▽柔道(31日、シャンドマルス・アリーナ)

 柔道男子90キロ級で初出場の村尾三四郎(JESグループ)は銀メダルを獲得した。初戦から3試合を一本勝ちしたが、決勝で東京五輪覇者ラシャ・ベカウリ(ジョージア)に敗れた。谷落としで技ありを先制しながら、すくい投げで追いつかれると、技の仕掛け合いはビデオ判定に。ベカウリの小内刈りが認められ、残り4秒で逆転負けした。途中、谷落とし、内股で倒す場面もあったが、主審はポイントを取らなかった。アトランタ五輪金メダリストの中村兼三・旭化成総監督が試合を分析。「連続技を磨けば、さらに強くなる」と太鼓判を押した。

× × × × ×

 金メダルには届かなかったが、村尾の戦いぶりは素晴らしかった。本当に動きが良かったし、決勝では何度か、ポイントがあってもいいという場面もあった。技ありを取り返される前の谷落とし、追いつかれてから内股で倒したが、いずれもポイントにはならなかった。最後は不運にも、ビデオ判定で技ありを取られたが、日本のメダルラッシュで、審判もやや辛口になったのかなと、つい思いたくもなる。

 決勝では大内刈り、内股と連係技を仕掛ける村尾に対し、ベカウリは姿勢を低くして技がかからないようにしていた。相手は疲れてもいたからチャンスはあるなと思った。ただ、相手は五輪王者。技ありを取られた技には対応しないといけなかった。ベカウリは追いついてから組み際もスローペースになって、体力を温存してチャンスをうかがっていた。村尾があそこでアグレッシブにいけたなら…。相手がこういう場面では何を、どう考えているのか、相手はどう組み立ててきているかなど、思いを巡らせて試合をすることが必要だ。

 村尾にはリーチはあるし、フィジカルの強さがある。大内刈り、内股など前後に倒す技もある。組ませないようにしてくる相手との組み手をさらに磨くことだ。どうしても技が単発になるので、釣り手を動かして技をつないでいくと、より強くなると思う。

 81キロ級の永瀬貴規(旭化成)、村尾と2日続けて決勝戦を戦った。永瀬も村尾も、活躍のカギは「攻める気持ち」。強気に攻める姿勢があるから、永瀬のように年齢を重ねても優勝するし、村尾は23歳と若くても初出場で銀メダルを手にした。そして彼らの柔道は、他の日本人選手にとっては大きな刺激になっているだろう。この2つの階級は、海外の選手とはフィジカルの差があるから勝てないなどと漠然と言われてきたが、ふだんは国内で一緒に乱取りをやっている永瀬、村尾が大舞台でメダルを取ったことで、海外の強豪とどう戦うか、どこを変えていけば世界で通用するかという具体的に分かってくる。結果として、日本柔道のレベルがさらに上がると期待が膨らんだ。(1996年アトランタ五輪男子71キロ級金メダル、旭化成総監督)

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