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岡慎之助の内村航平さんに通じる緊張しない心 大舞台で難度を下げ、日本が誇る美しい体操で金メダルを奪取 塚原直也氏の視点…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月1日 5時50分

五輪初出場で優勝した岡(右)

◆パリ五輪 第6日 ▽体操男子 個人総合決勝(31日、ベルシー・アリーナ)

 男子の個人総合決勝で、五輪初出場の岡慎之助(徳洲会)が、6種目合計で86・832点をマークし、初の金メダルに輝いた。初出場での金メダルは、前回東京五輪の橋本大輝(セントラルスポーツ)に続く日本勢6人目の快挙だった。橋本は84・598点で6位だった。

* * *

 日本から新しいチャンピオンが誕生した。予選6種目、団体決勝4種目、個人総合6種目の計16演技をやり遂げて、ほとんどミスがなく通したのは見事としか言いようがない。技術力、体力面がうまくかみ合い、五輪にピークを持ってこられたのだろう。

 どんなに強い選手でも、何かしら失敗をする。2連覇を狙った橋本や、予選1位で通過した張博恒(中国)でさえ、決勝の舞台では、大きなミスが生まれた。しかし、五輪初出場の岡は、気持ちが揺れることもなく、緊張していたようには見えなかった。その点では、内村航平さんにも通じる一種の才能だろう。

 実は、鉄棒ではG難度の「カッシーナ」を演技構成から抜いている。跳馬では価値点5・6点の「ロペス」を跳べるが、22年全日本の着地で、右ひざ前十字じん帯を断裂。その影響か、現在は、価値点5・2点の「ドリックス」に技を落とした。

 難度を下げることで、演技に少し余裕が生まれる。もともと足先やひざなどがきちんとそろい、下半身が美しい日本が誇る体操のポテンシャルが高い。その分、難度ではなく、持ち味の技の出来映えをはかるE得点で勝負した戦略が、見事に当たった。

 本人も話していたが、今後は、お互いにミスなく演技したときに、どれだけ勝負できるかだろう。この日も、張が床運動を失敗していなければ銀メダルだった可能性は高い。さらなる上を目指すには、難度を上げることも必要かもしれない。それも岡なら十分に可能だ。(アテネ五輪男子団体金メダル・塚原直也)

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