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女流名人リーグいよいよ折り返し 石本さくら女流二段は鈴木環那女流三段に勝利

スポーツ報知 / 2024年8月1日 20時14分

女流名人リーグ5回戦を戦った石本さくら女流二段(右)と鈴木環那女流三段

 岡田美術館杯第51期女流名人戦リーグ5回戦鈴木環那女流三段対石本さくら女流二段戦が1日、東京・将棋会館で行われ、石本が勝利した。福間香奈女流名人への挑戦を10人で争うリーグ(全9回戦)はこの日から5回戦が始まり、いよいよ折り返しとなる。

 2連敗スタートだった石本は3連勝で勝ち越しの現状。同リーグにおいて、近年、挑戦者の資格を得る者のボーダーラインは2敗。挑戦へぎりぎり望みをつないでの折り返しとなった。石本は「借金スタートだったので、1勝プラスにできてほっとした面もあります。連敗スタートだったので挑戦は考えられるような星取りではなかったのですが…とにかく目の前の一局一局を集中して臨みたい。その上で結果としてなんとか挑戦者争いの方に…このまま勝ち星を重ねられたらいいなと思います」と芯の強いまなざしで語った。

 前半戦全体については「今期からチェスクロック方式にかわって、焦りもあり、気持ちが空回っている感じもあったのですが、3局目渡部(愛)さんとの対局では反省をいかして、時間をあまり気にせずしっかり考えることに重きを置いてやって、難しい将棋でしたが充実した将棋を指せた。持ち直したいなとここまでなんとか走ってきました」と振り返った。

 最近は毎朝ジムに通っている石本。ある女流棋士たちの集まりで「ジムで40分で8キロ走る」と言った石本に女流棋士たちは「すごい!」と驚いた。だが、直後、それがランニングマシンではなく、サイクリングマシンだと分かると、「それは遅いのでは…?」と声があがった。「めちゃくちゃバカにされたので、最近は気持ちちょっと速く走るようにしてるんですけど…(笑い)」と石本。

 こぎながら詰将棋(詰めチャレ)を解くのがルーチン。「考え出すと足が遅くなったりすることもあるんですけど…ペースを落とさずこいだらこないだ初めて10キロ行けました」とうれしそうな笑顔を見せた。

 そばで取材を聞いていた鈴木は「詰めチャレって集中MAXじゃないとできないので、こぎながらはかなりすごい人ですよ!」とほめたたえた。

 この日敗れた鈴木は1勝4敗で後半は残留を争う戦いとなる。「下を見る戦いになっちゃいましたね…目指すは残留以外のなにものもない。気持ちを切り替えてがんばりたい」と話した。

 「課題は終盤」と掲げる。印象に残っている対局には3回戦の野原未蘭女流初段戦と4回戦の西山戦をあげた。野原戦は「最後の最後の逆転負けで負けた痛みがすさまじかった」と振り返り、西山戦については「差が縮まらないことを痛感した一局」と語った。

 リーグ後半戦はひとつも落としたくない戦いとなる。「この後の一日一日が勝負。次の対局までどれくらい強くなれるか。でも、仮に陥落したとしても、もう一回上がって来れるような実力をつけて最後の4局を戦いたい」

 この日の対局室は暑かった。24度だった設定温度を27度に変えたのは鈴木だったが、石本も気にせず盤を向いていた。暑い夏が好きだという鈴木。「容赦ない暑さがかえってすがすがしい」とひまわりのように明るい表情を見せる。

 リーグはますます熱をおびる。(瀬戸 花音)

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