1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

連覇逃したウルフ・アロン 「初戦から力強さがなかった」…アトランタ五輪金の中村兼三氏が敗因分析

スポーツ報知 / 2024年8月2日 6時0分

敗退するウルフ・アロン(カメラ・岩田 大補)

◆パリ五輪 第7日 ▽柔道(1日、シャンドマルス・アリーナ)

 男子100キロ級で連覇を目指した21年東京五輪金メダリストのウルフ・アロン(パーク24)は準々決勝でイリア・スラマニゼ(ジョージア)に敗れると、敗者復活戦でもニコロズ・シェラザジシビリ(スペイン)に延長戦の末、内股をにいったところをすかされる形で内股を仕掛けられて敗れた。1996年アトランタ五輪金メダルの中村兼三・旭化成総監督はウルフの敗因を探った。

× × × × ×

 ウルフは減量がきつかったのか、初戦から力強さがなかった。試合が進むにつれ、徐々にリカバリーしてきたが、完全に戻りきる前に負けてしまった。

 初戦は力強さがない中で、何とか競り勝った。2回戦では内股で一本勝ちして、良い流れをつかんだものの、それからの2試合は、リーチのある、懐の深い選手に間合いを詰められて、ポイントを取り切れなかった。敗者復活戦ではシェラザジシビリに背中を持たれたように、深いところを持たせないようにしないといけなかった。

 最後は内股に入ったところで引き手を引き切れず、リーチのある相手にかわされてポイントを取られてしまった。これまでは、試合時間が長くなればなるほど、力を発揮していたが、組み手の対応に集中するあまり、最後は息が上がったかなと感じた。

 連覇を意識して、少し硬くなったかもしれない。周りや観客も連覇を期待し、集中して試合を見る。五輪王者として勝つぞという意識が出てきても不思議ではないが、相手はそういうところも突いてくる。

 東京五輪後の代表争いはきつかっただろう。一つの試合結果で代表候補が変わるような展開では疲弊してしまう。国内選考のライバルである日本人対策と五輪に向けた外国人対策を合わせてやらないといけなかった。

 今大会、フランスが勝ち切れていない。そのぶん、団体戦では必死になって連覇を狙ってくるはず。日本は東京で銀。ここまでの実績と日本柔道界への貢献度が高いウルフの存在は、チームの盛り上げ役としても大きいと思う。(1996年アトランタ五輪男子71キロ級金メダル、旭化成総監督)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください