銀メダルのフェンシング男子エペ団体！個人で金のエース加納、団体メダルに「喜びも４倍」３７歳見延「エペジーーンってことですよ（笑い）」…パリ五輪

銀メダルを獲得した日本チーム（カメラ・岩田　大補）

◆パリ五輪　第８日　▽フェンシング（２日、グランパレ）

　フェンシングの男子エペ団体決勝が行われ、２１年東京五輪金メダルの日本（加納虹輝、山田優、見延和靖、小俣聖（あきら））は、ハンガリーに２５―２６で敗れ銀メダル。日本フェンシング界初の２連覇はならなかったが、２大会連続で決勝の舞台に立ち、最年長３７歳の見延は「ほんとに諦めずに、メンバー３人とも必死に戦う姿が見られたので。非常にいい試合ができたのでは」と、後輩たちをねぎらった。

　決勝は出番はなく、ベンチから声を張った見延。ハンガリーに先行される展開が続く中「戦術的な部分半分、気持ち半分」と、メンバーに声をかけ続けた。最後はラスト７秒の土壇場で加納が追いついたが、延長戦の末に惜敗。「追いついての１本勝負だったので、こちらに分があるかなと思ったけど、最後はリプレイを見てもどっちが突いててもおかしくない展開。何回見直しても、やっぱり悔しい」と振り返った。

　それでも４人で取った２大会連続の五輪メダル。加納が「個人戦でとった後、孤独感があるっていう風に言ったけど、やっぱり団体でみんなで取るっていうのは、喜びも４倍」と言うと、隣の見延が「エペジーーンですね。エペジーーンってことですよ」と笑った。“エペジーーン”は、東京五輪の時に「じーーんと感動させるチーム」に込めた合言葉。流行語大賞にもノミネートされ、フェンシング人気に火をつけた。「それがエペジーーン。団体にこだわる理由」と見延。「コーチ、スパーリングパートナー、日本に残してきたエペジーーンの仲間。その全員で取ったメダル」と胸を張った。

　２大会連続の決勝を経験し、世界の強豪に仲間入り。２８年ロス五輪は、再び頂点に挑む。加納は「ロスでは個人、団体どちらも金メダルを目指して、またこれから４年間かけてやっていきたい」と力強く語った。