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柔道の日本女子はメダル2つまで アテネ金の園田教子氏「五輪の個人戦はまるで団体戦のように流れがある」

スポーツ報知 / 2024年8月3日 15時28分

準々決勝で敗れた素根輝

◆パリ五輪 第8日 ▽柔道(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 女子78キロ超級は東京五輪優勝の素根輝(パーク24)が、準々決勝でカイラ・オズデミル(トルコ)に延長の末、上四方固めの技ありで敗れ、東京五輪からの連続金メダルはならず。手術を受けた左膝を再び痛め、敗者復活戦は棄権した。初戦のリシェルアニタ・ソピムベラ(カメルーン)を合わせ技の一本勝ちで退けると、2回戦の徐仕妍(中国)も大内刈りで技ありを奪って優勢勝ち。だが、オズデミルに延長戦で一本背負いをかけたところを崩されて上四方固めで抑え込まれた。アテネ五輪金メダルの園田教子・警視庁男子監督は素根の戦いぶりを振り返りながら、今後に向けてエールを送った。

 * * *

 素根は初戦の入場時から顔色があまり良くないように見えた。試合が始まると少しずつ紅潮してきたが、緊張もあったのだろうか。それでも、中国選手との試合は本来の動きで、状態も上がっていた。足技も使えていて、相手の意識も分散させることができていたし、大内刈りも相手に圧をかけながら、釣り手、引き手をとって大内刈りで刈るという技の流れができていた。

 準々決勝のオズデミルとは東京でも対戦していたが、相手は引き手などの組み手対策をやってきていた。上から押さえられて前かがみになっていた。自分より大きい相手に対しては動きを止めてから技をかけるとお互いに力が入っているから、崩すのは容易ではない。組んで動きながら、相手の体力を消耗させて、技をかけないといけない。大きい相手は揺さぶらないと。技も単発になってしまったが、技をかける方向も一定になってしまっていた。大内刈りをかけたら、支えつり込み足とか、逆方向に仕掛けることで相手の重心をずらす工夫が欲しかった。同じ方向の技ばかりかけると、相手は対策がしやすくなる。

 膝を痛めて敗者復活戦を棄権することになって無念だっただろう。この大会に照準を合わせるのは大変だと改めて感じた。追いかける選手は伸び伸びとやって、一方、連覇がかかっている素根は追われる立場としてのプレッシャーがあったかもしれないし、今年に入って膝を痛めるなど調整も大変だった。しっかりケガを治して、また目標に向かって頑張ってほしい。

 個人戦を終えて、メダルを獲得したのは48キロ級金の角田と57キロ級銅の舟久保の2選手。五輪は7階級を7日連続で行うが、個人戦であっても、団体戦のように流れがある。私が出場したアテネ五輪の時も63キロ級の谷本歩実選手が金メダルを取って流れを戻してくれると、私も含めて4人が勢いに乗って金メダルを続けて取れた。海外のメダリストたちは、何が何でも取るんだという意気込みがあって、大会に照準を合わせるのがうまかった。

 最終日の混合団体戦では、出場選手は攻める姿勢を忘れず、自分の柔道を出し切ってほしいです。(04年アテネ五輪女子78キロ級金メダル、警視庁男子監督・園田教子)

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