【安藤優子の本音】ハリス氏が挑む二重のマイノリティーとの戦い
スポーツ報知 / 2024年8月4日 12時0分
「カマラはワタシで、アナタでもある」という、フレーズがふと浮かんできました。米大統領選は現職のバイデン大統領の撤退という異例の事態から、事実上の指名を受けたカマラ・ハリス副大統領が民主党の正式な大統領候補となりました。
当初不人気で、「カマラでは勝てない」とさえ言われていたのがウソのように、今ネット上をはじめ、全米規模でハリス氏人気がうなぎ登りです。とりわけ私が注目したのは、オバマ氏が大統領になったときの熱気をほうふつとさせるような無党派層からの小口献金が続々とハリス陣営に寄せられている現象です。
これはまさにアメリカの草の根民主主義の象徴です。特定の政党支持ではなく、候補者への直接的な支持の表れだからです。そして今の焦点は、ハリス氏が誰を副大統領候補に選ぶかです。激戦州の男性知事らが有力とみられていますが、決め手はトランプ前大統領の支持に傾いている白人労働者男性層にどのくらいアピールできるか、です。
ハリス氏は女性で、黒人系アジア人です。トランプ氏は、ハリス氏のそうした人種・性別を攻撃の対象にしているので、白人でできれば男性という、“非ハリス氏的”な要素を備えた人物が副大統領候補に望ましいというわけです。かつてヒラリー・クリントン氏が「ガラスの天井を破ることができなかった」と、トランプ氏に負けて涙したことがよみがえります。女性で非白人のハリス氏は、クリントン氏よりもさらに厚いガラスの天井に挑むことになります。
ハリス氏の闘いは、女性と非白人という二重のマイノリティーとの闘いです。「カマラはワタシ」で「アナタでもある」というのは大げさではなく、女性である「ワタシ」の闘いであり、マイノリティーの「アナタ」の闘いでもあるのです。
(キャスター・安藤優子)
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