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卓球女子監督は元営業マン ここぞの一言で金導く 選手でも実績十分 パリ五輪きょうから団体戦

スポーツ報知 / 2024年8月5日 6時5分

卓球代表の(左から)張本美和、平野美宇、早田ひな、張本智和、戸上隼輔、篠塚大登

 卓球の女子団体1回戦が5日にパリ南アリーナで始まる。第2シードの日本は初戦のポーランド戦へ、早田ひな(24)=日本生命=、平野美宇(24)、張本美和(16)=ともに木下グループ=の3人で挑む。チームを指揮する88年ソウル、92年バルセロナ大会代表の渡辺武弘監督(62)はビール会社の営業マンも務めた異色の経歴。社会人で培ってきた経験と「ワンポイントで言える」という的確なアドバイスで、悲願の金メダルを後押しする。

 2月の世界選手権決勝。パリ五輪代表の3人で挑んだ日本は、女王・中国を相手に早田と平野が1勝ずつを挙げて2―3。5大会連続の銀メダルとなったが、世界にインパクトを与えた。その後ろで、静かにうなずいていたのが渡辺監督だ。

 “控えめ”なベンチワークには理由がある。卓球選手はそれぞれ母体のコーチに指導を受ける。戦術などは選手個人の考えもあるだけに「違うことを言うと混乱する。選手が困った時に少しデータを持っていたり、ワンポイントで言えるようにしている」。ここぞの一言で、選手を勢いづかせる。

 選手としての実績は十分だ。88年ソウル、92年バルセロナの五輪2大会に出場し、91年全日本選手権シングルス王者に。引退後は実業団監督も務めたが34歳から約16年間、「酒類の営業マン」として勤務。酒屋やスーパーなどを担当し「何でもした。お店でビールの陳列の手伝いとかも」と笑う。コミュニケーション能力も磨き「ずっとスポーツ界にいたら、偏った考え方をしていたと思う。今となってはすごくいい経験」。早田が銅メダルを手にした3日のシングルス3位決定戦では、取材エリアで早田に水を手渡し、上着をかける気づかいを見せた。

 対中国の一番手に成長した早田、スピードは随一の平野、成長著しい張本美とそれぞれに強みのあるメンバーだ。指揮官は「早田選手は卓球が楽しくて仕方ないと、練習も笑顔を絶やさない。平野選手は『修行僧』みたい。コツコツと努力する人。張本選手は若いけど、技術や考え方はトップ。勝ちに結びつける試合運びも上手」と分析する。順調なら世界選手権同様、決勝で中国と対戦予定。「選手を信じて一生懸命サポートしながら、1点でも多く取れるように戦いたい」。選手の背中をそっと押し、日本女子を導く。(宮下 京香)

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