1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

99歳で死去・桂米丸さん「ドローンをネタにした落語を作りたいんだ」新作派で常に創作意欲

スポーツ報知 / 2024年8月6日 6時20分

桂米丸さん

 落語芸術協会の最高顧問で、現役最高齢落語家の桂米丸(かつら・よねまる、本名・須川勇=すがわ・いさむ)さんが1日午後4時45分、老衰のため都内の病院で死去した。99歳だった。落語芸術協会が5日に発表した。

* * * *

 訃報を聞き、一瞬であの甲高い独特の声が頭の中でよみがえった。

 初めて取材したのは20年ほど前、心筋梗塞(こうそく)からの復帰高座だったと記憶している。楽屋で背筋を伸ばして凜(りん)として語る姿に“若さ”を感じた。以来、寄席の楽屋でお会いしてもスリーピースのスーツにポケットチーフにハットをかぶり、とてもオシャレで粋だった。若くして売れてから第一線を走り続けてきた美学がそこにあった。

 新作派として次々創作した。17年の三越劇場で内海桂子さんとの演芸会では「ドローンをネタにした落語を作りたいんだ」と問わず語りのように語っていた。ある落語会では一度サゲてから、話を続け「こんな終わり方もある」と3、4回違うサゲを披露。会場をドカンと爆笑の渦に巻き込んだことも強烈に覚えている。

 弟子には厳しかった。大御所でもある米助師匠が姿勢を正し接するほど。「また小言、言われちゃったよ」と苦笑する姿を何度も見てきた。

 数年前から老人ホームで生活する米丸さんを、米助師匠が寄席の高座にあげたいと動いていたことがあった。本人も乗り気だったという。惜しくも実現はしなかったが、弟子にそう思わせる米丸さんは何とも幸せものだと思っている。(元演芸担当・高柳 義人)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください